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第49話 小山田の了解を得る

あ、ていうか出来るかな~じゃないや。 俺、小山田に他の奴と本番するなって言われたんだった。 「ねえ純。俺の彼氏がね…」 純に事情を説明したら目を丸くして驚いていた。 「真面目か~!え、まってよ彼氏ってこの仕事してるのわかっててそれ言ってんの?」 「うん…あ、本番以外は良いって…」 「はぁ~、大事にされてるんだねぇ。ね、どんな人?」 「え?いや、俺も付き合い始めたばっかで…高校の同級生なんだけど」 「へー!かっこいい?」 「うん、カッコいいよ。バスケ選手なんだ」 「スポーツ選手なの!?じゃあいい身体してるね間違いなく!いいなぁ♡」 「純はガタイが良いのが好きなの?」 「好き好き~俺に無いもの持ってるといいなって思っちゃう」 「じゃあ坂本とか?」 「はぁ!?坂本!!?やめてよあんなバカ犬!」 「え…酷…」 「あいつだけは絶対無理!ふん!」 え、なんか恨みでもあんの? 何となく聞きにくい…今度坂本に聞いてみよっと。 「で、その彼、亜巳が男役でもダメって言うかな?」 「うーん…わかんない…ダメかも?」 「はー、どうしよ。電話して聞いてみられる?」 「え!?なんて聞けばいいの!?」 「え、そりゃぁ、可愛い男の子のお尻に突っ込んでいいかって♡」 うぇー、そんな事聞けないよ… 「ほら、仕事だからさ!」 「う…」 そう言われると…。 とりあえず電話してみるか。出るかな? 着信音…の後、応答。 『もしもし?どうした?』 「あ、今大丈夫?」 『ああ。何だ?』 「あの~~、今倶楽部の女王様とレッスンしてるんだけど」 『…それで?』 「その、言いにくいんだけど、えーっと…俺、童貞だとだめなんだって」 『はあ??どういう意味だ?』 「あのね、それで、僕が挿れる方で、えっちしないとだめなんだって」 『は?なんだよそれ』 「だめ?」 『お前が女を抱くってこと?』 「あーっと、女王様って言っても男の子なんだけど」 『……はぁ。…お前にできんの?』 俺と同じこと思ってるし~。 「できる…と思う。できないと困るし」 『ちょっと、相手いるなら変われ』 俺は純に電話口を変わってもらう。 「もしもーし!はじめまして、Salome女王様の純でーす!君が亜巳の彼氏くん?」 『ああ…。小山田です。はじめまして』 「あのね、今聞いたと思うけど仕事だから!いいよね?」 『俺はいいとは言えない』 「ふーん。過保護だね。じゃあさ、君がお尻を貸してくれる?」 『ああ?』 「君はお尻つかったことある?つまり、バックはバージン?」 『ああ、俺はタチだからな』 「差し出せる?可愛い恋人に」 『………』 「出来ないなら口出すなよ」 『……わかった』 「はーい、じゃあ、近々ご挨拶に伺いますね~♡」 そして通話を切った。 「よし、彼氏の了解得たからやろう!」 「うう…はい…」 そして俺はベッドに押し倒された。

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