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3時限目

「カーイートー!ビリビリやったってー!ビリビリ!」 イチもすっかり出来上がっている。 「あははは、あははは、あははは」 笑いながら手の中に電気を集めるカイトもすっかり出来上がっている。 「ビリビリービリビリービリビリー!」 勿論だがパク、ルネ、マルチンも十二分に酔っ払いである。 カオスと化したカイトの歓迎パーティーという名の飲み会は収集が付かない状況だ。 奥のボックス席とはいえ、一般人に能力を見られる可能性もある。 それはWIAではタブー。 「次は俺だ俺ー!」 ルネは自分の伸びた両腕でビール便を振り回した。 そして宙を舞ったビール瓶2本が弧を描いた。 ガシャ!! 瓶が割れた音と共に「痛ってぇな」という声が聞こえた。 程なくして全身タトゥーを入れた大男が現れた。 「お前達か?ビール瓶投げやがったのは?」 ルネは慌てて腕を引っ込める。 「ヤバ」 全員がヤバいと能力を引っ込めるなかイチはそのまま身体を光らせる。 「お前ら全員表に出ろ」 強面の大男の後ろには仲間らしき大男が後2人。 カイトの酔いは一気に冷める。 力を使えば勝てるか? でも、こんな所で能力を出して良いのか? 迷っていると1番手前に座っていたパクが男に腕を掴まれ盛大に床に投げられた。  「やめろ!!」 カイトは咄嗟に手を男の前に出す。 力を使うべきか? 迷っていると大男達の後ろから「失礼」と声が聞こえた。 「何だお前?」 「ああ!やっぱり。この子達は僕の生徒なんです。連れ帰るのでどいてもらえます?」 現れたのはエージェント•アンダーソンだ。 「おい、おジョーちゃん!教師か何か知らないが引っ込んでろ」 「僕に触らないで貰える?服が汚れるのが嫌いなんだ」 「何だと?偉そうに!このオカマ野郎」 男が掴み掛かった瞬間にエージェント•アンダーソンは華麗に手首を返して一気に床に倒す。 「触らないでって言ったんだけど」 「お前!!ふざけやがって!!」 更に男達がエージェント•アンダーソンに襲いかかった瞬間「ストップ!!」というブレイン先生の声が響いた。 すると店内にいる全員が金縛りにあったように動けなくなった。 「先に行かないでって言っただろ?」 「僕一人でも全員倒せた」 「君の強さは分かってるよ。でも危ない真似はしないでくれ。もし君に何かあったらと思うと」 「心配しないで、僕は大丈夫だから」 エージェント•アンダーソンとブレイン先生は見つめ合い今にもキスでもしそうな勢いだ。 「あの、、、せ、、、先生、、、動けないから、、、」 カイトは何とか声を絞り出した。

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