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君は僕の手にあまる② ※先生視点

 いつも理性崩壊して求めてくるけれど、元々は賢い子だ。ましてやお酒を入れてしまった僕の主導権を握るのなんて簡単なのではないか?  ソファの上に立膝になって首に抱きつき、耳に何度も口付けされる。いつものように引き剥がしてしまいたいが、ぶかぶかのTシャツを着ているせいでどこが触れても大丈夫な場所なのか分からない。  戸惑っている間に出雲は僕の身体に跨がって膝に乗ってきた。黒いTシャツの裾から伸びた開かれた白い太ももの上を想像したら、もう既に下半身の血の巡りが危ない。いつも見てるのに隠れている方がそそるのは不思議だ。 「出雲……おりて」 「嫌です。大丈夫ですよ、お酒こんなに飲んでるんですから。あ、どちらか立っちゃった方が罰ゲームってどうでしょう?」 「うまみが、ない……」 「先生が勝ったらすぐ寝るっていうのはどうでしょう」  首の後ろに回した手が襟足をいじるだけでぞくぞくしている。笑うと目の下に浮かぶ涙袋がいつもはあんなに可愛いのに、今は悪巧みをしているような妖しげな微笑みに見せてくる。 「いつもあんなにエッチなことしてるんですしこれくらい平気でしょう。それにお酒飲んでる先生が有利です」 「だから……いつも、立ってるから……普通に……」 「あ……いつも……」  下を見て頬を染めるその顔が本気なのか演技なのかわからない。下を向いて僕の股間あたりを見たと思ったら、目を逸らして恥ずかしそうに口元を手で押さえて、尿意を我慢する子供のように太ももを揺する。  いや、無理。だから無理だって。 「グラス、とって……」  テーブルに手を伸ばしてみせると、上半身を捻って器用に僕の膝に跨ったままグラスをとってくれた。身体の柔らかさに思うところはあったがそんな感情は無視して注がれたばかりのワインを飲み干す。 「注いで」 「大丈夫ですか?」 「うん」  心配しながらもしっかり注いでくるから恐ろしい。半端に飲むならもう酔っ払ってしまった方がいいから構わないのだけれど。時間も経って少しアルコールが抜けてきていたように思うし、ブーストをかけるしかない。肝臓の処理能力に今だけは負けてほしいと願いながら二杯目も飲みきる。あとは蓄積されたアルコールがどれだけ残っているだろう。 「そんなに飲んで後から辛くなったりしないんですか?」 「ワイン二杯くらいじゃ……どうだろう……」 「でもずっとたくさん飲まれてるから。おちんちんやっぱりふにゃふにゃなんですか?」  自然に下半身に手を伸ばしてくるのでその腕は掴んで制止する。 「触らないの……だめ」 「確かめるためですよ?」 「だめ」  納得がいかずに出雲は眉根を寄せるが、その怒った顔に口付けをした。一度身を固くするが、すぐに受け入れて舌を入れてくる。舌先をつつきあい、舌の表面を密着させなぞり合いながら絡ませる。ん、ん、と声を漏らしながら、肩に乗せられた手に力がこもるのが可愛い。  ようは出雲を立たせれば言い訳だ。そうすればとりあえずは寝てくれる。自分が後で辛いのは言うまでもないけれど、仕方ない。  性器には触れないと決めているがのでそのギリギリを攻める。舌を絡ませたまま両方の太ももを撫でながらゆっくりと上へ這わせていく。肌がきめ細かくて手のひらに吸い付いてくる感触が気持ちいい。  そうしてTシャツの裾から手を忍ばせていき、そのまま尻肉を掴むように触った。出雲はびくりと驚いて身体を仰け反らせ、その反動で唇が離れる。 「え、せんせい……? あっ、や……」  小さなお尻は僕の手に調度すっぽり収まるサイズで揉みやすく、時折お尻の割れ目を広げるようにしながらめちゃくちゃに揉んだ。人差し指を少し伸ばすと、そのあと数センチ先にある穴の窪みまで感じられる。そこを撫でると出雲は緩く握った手の人差し指で口を押えながらきゅっと瞼を閉じた。 「せんせぇ、や、だめです……おしり、だめ……おしりのあな、届いちゃいます、からっ……だめぇ……あ、あ、おしりのあな、なでなでされちゃう、あぁ……だめです、だめぇ……」  猫みたいな甘えた声を出す出雲の顔が目の前にある。熱があるかのような温度の高い吐息が鼻先にかかって、ついさっきまで余裕そうだったくせにもうとろとろな様子にたまらなくなる。あまりの可愛さに下唇を舐め、挟みながらもう少しだけ撫でてしまおうかと思った。  両側から尻肉を広げ、その中心に人差し指を伸ばす。シワの少ないあのうっすらと縦に開いたお尻の穴が、すぐに見つかった。指を濡らしているわけではないので中には入れられないが、その表面に何度も指を上下に滑らせる。 「あっ! せんせぇ、だめ、そこおしり……だめ、せんせいがさわっちゃだめなとこ、です……だめ、だめ、あ、あ……」 「だめ、なの?」 「だって、おちんちん入れるとこ、なんです……せんせいのおちんちん……ほしくなっちゃいます……」 「もう……手遅れでしょ。それに、ここは……入れる穴じゃ、ないんだよ?」 「あ、ごめんなさい……おしりきもちよくて、ごめんなさいぃ……」  ああ、もうまずい。入れたくなる。もっといじめたくなる。ここまでだろう、これ以上してしまったら引き返せない。  そんなことを思いながらも尻の穴を刺激し、ビクンビクンと震える腰の振動を手のひらで感じながら笑ってしまう。反応が良すぎて最高だ。手を止める気にならない。けれどなんとか話を進めなければ。 「出雲……立った……? 見せて……? 」 「あ、だ、だめです、ん、あっ、立ってないです、よぉ……?」 「うん、見せて?」 「ん、やだ、見せませ、ん……っ」  出雲が立っているのすら確認すれば寝てくれる約束なんだけれど、出雲はTシャツの前を少し浮かせて立っているかどうかわからないようにした。そしてもう片方の手を尻を揉む僕の左手に重ね、潤む瞳で小首を傾げて吐息とともに言葉を紡ぐ。 「触れば、わかりますよ……? この手、を……前にうつして、おちんちん触れば……」  左手が少しずつずらされていく。お尻から骨盤を渡って、前へ前へと。その焦れったさを感じながら、体内に酒が回ってきていることに気がついた。ほんのりと頭がぽーっとしていて心地がいい。  この酔い方はまずいと思いながら誘導されていた手ではなく、我慢できずに右手を尻から前へ移動させる。まず内ももに触れ、上へ滑らせていくとキュッと縮んで上がった睾丸があった。もうこれは絶対にアウトだ、確実に勃起してる。 「そんなに……触ってほしいの?」  主導権を渡す訳にはいかないので少しいじめてみれば、耳まで赤くしてだらしない口が開く。 「さわって、ほしいです……おちんちん、さわってほしい、ですっ……あ、せんせぇ、さわってください……ぬるぬるしてるの、さわってぇ」  円を描くように腰を回し揺らしながら懇願する様に気が良くなり、さらに手を奥へ忍ばせていけば……当然立ち上がった出雲の可愛い性器があった。根元から先端まで指先を滑らすと、ぬるぬるとよく濡れているのがわかる。 「これは……ぼくの、勝ち」  勝てば、出雲は眠ってくれる。  その約束だったし、それのために身体に触れたはずなのに、僕はまだ出雲に触っていた。鈴口を人差し指と中指と薬指を使い、ぬるぬると我慢汁を塗り広げながら撫で回す。 「あ、あ、しぇんしぇ……っ? おれ、まけちゃったのに……あ、ん、ん、おちんちんきもちいいぃ……ぬるぬる、しゅるぅ……きもちい……」  両手は僕の肩に置いて時折爪を立てながら、腰を前に突き出し触って触ってとねだるように揺らしてこの手を受けいれる。Tシャツの下でぐっしょりと濡らした先端が、その布を押し上げて汚している。  だらだらと濡れて震える性器も可愛いが、僕の目的はここじゃない。たっぷりと指を濡らし、またお尻を両側から掴む。 「え、あっ? せんせぇ……?」 「ここ、すき……?」  人差し指でつんつんと穴をつつく。 「あ、あ、すき、すき、だいすきぃ……! おしりほしいです、おしりしてくれるんですか……?」 「必死すぎ……」  思わず吹き出してしまうと、だらしなかった口元をきゅうっと小さく尖らせて怒った顔をする。しかしちゅぷっと少し入口を擦ればまた大きな口を開けて喘ぐのだ。 「はぁ……ぁ、せんせぇ……それやだぁ」  ちゅぷ、ちゅぷ、と第一関節もいかないほんの指先を何回も出し入れさせる。半泣きになりながら出雲はもっと深く指が入るように腰を突き出すが、そうすると僕が指を逃がす。いやいやと頭を横に振りながら一生懸命腰を動かす姿がいじらしい。 「やだ……やだ……っ、いじわるしないれ、くださいっ……あさいとこほじほじ、やだぁ……ああぁ……せんせぇ、おくまで……せんせいのながいゆびで、おくまでほじほじ、ほしいぃ……せんせぇ」 「いじわるなのは……きみでしょ」 「なん、で……ひゃぁぁ!」  入口に触れているだけでぱくぱくと口を開閉させるいやらしい穴に腹が立ってきて、指を二本ずぶずぶとそこに沈めていく。肩をぎゅっと握るだけじゃ足りなくなった出雲は僕の首にぎゅうっと抱きつく。 「あっ、あっ、あっ……」  難なく入っていくというのに、いつも見ていて緩そうなだらしない穴だと思っていたというのに、中はきゅうきゅうと指を締め付けてくる。指の根元まで入れていく過程で前立腺らしき硬い部分に触れるが、そこを擦ることはせずにゆっくりと指の出し入れを繰り返した。 「あああぁ……きもちいー……おしりのあな、きもちいい……せんせぇのながぁいゆび、ぬけてくのしゅき……はぁぁ、きもちいよぉ……きもちいよぉ」  いやらしい言葉の数々と共に吐き出される熱い吐息が首筋をくすぐる。あんまり可愛いものだからもうずっと苛立ちが止まらない。さっき通り過ぎた前立腺に指先をあてた。 「あっ!」 「こっちは我慢、してるのに……いじわるなのは、きみ」  こんなにすぐ見つかるほしがりのコリコリとした前立腺を、囲うよりになぞるように指で円を描いて刺激する。 「あっあっ、らめ、ふぐぅっ、ん、んああぁっ、もっとぐりぐり、あっ、焦らしちゃやぁ」 「あー……入れたい、すっごい、入れたい……出雲は、こんなとこまで本当にえっちだね。悪い子……そんなにほしがって……ずっと入れないって、言ってるよね? なんでこういうこと……するかな?」  円を描く動きをどんどん小さくしていき、前立腺を直接ぐりぐりと押し回していく。出雲は完全に僕の身体にもたれかかり、はぁーはぁーと肩で息をしながらビクンビクンと全身を震わす。シャワーを浴びたばっかりなのに肩に乗せられたおでこは汗で濡れている。 「あ、しぇんしぇ、あっ、だめっ、あ、あ、いっ、ぐ……! あぁー、いっちゃう、いっちゃうぅぅ!」 「だめ、だよ?」  言いながらも指を折り曲げてより強い刺激を与えてやる。性器は見えないが、Tシャツの下からとろとろと我慢汁が長く糸を引きながら垂れて僕のズボンを汚している。 「なん、でぇっ? もうでちゃう、でちゃう、アッ」  背を反らして突き出したお尻は、もっと快楽を求めて僕の指に擦り寄ってくる。 「ダメって、言ってるよね? 我慢する気……ないね?」 「うぐぅ……っ! だっ、て、せんせぇがぁ、せんせぇがぁ、あああ、もうだめ、でるでるでちゃうううッ」  ずっと僕の肩に埋めていた顔が最後、ビクゥッと激しく天を向き、晒されたイキ顔は目は虚ろで口は大きく開かれその中から舌を伸ばし……まるっきり知性ゼロだった。その顔がたまらなくて首筋にしゃぶりついて、ゆるくはするものの前立腺を優しく撫でるのはやめない。ハッハッとうまく息ができない様子で出雲は体を震わす。 「あああぁぁ……イッた、のにぃ……だめぇ、だめぇ……へんになっちゃう、しぇんしぇ、もっ、イきまし、たぁ……はぁぁッ」 「なんで……勝手にイクの?」  汗ばんだしょっぱい首筋の、喉仏をべろべろと舐めながら筋に歯を立てる。 「我慢、しなよ……僕のつらさ、わかんないでしょ」  一度ゆっくりと指をギリギリまで引き抜くと、やはり堪え性のないそこは離したくないと締め付けてくる。指を三本に増やしてぐりぐりと穴を擦りつけながらまた入れて、抜いて。入口を擦られるのも好きなようで力の抜けた声が出てる。何回も何回も指を回すようにしながら浅く出し入れをしているとじゅぽ、じゅぽっと空気と粘液の合わさった音が響く。 「はぁぁ……おしりのあな、きもちいぃ……せんせぇ……もぉ、入れましょぉ? がまん、やめましょぉ……? おちんちんほしいですぅ……」 「だめ……だよ」 「おれだってぇ、ぁ、ずっとがまん、してます……んあ、あ、入れてほしいのっ、ずっとがまん……」

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