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■君には話せない
そして今に至る。
子どもたちの一番そばで、頼りになれる存在になりたかったというのは本当。
でもいざ話すことをまとめようとノートを広げて悩んでしまっている。
13年も前のことで思い出せない、とかではなく、エピソードをどうピックアップすべきかと思って。
子どもに話せることがいくつあるだろう。
子どもに話すのを躊躇うようなことを、子どものときにされたわけだけど。
面白おかしい暴露話として消費されたら意味がない。
何もまとめられないまま過ぎた時間の分だけ減ったココアを入れ直すため立ち上がると、ベッドに眠る愛しい顔が目に入る。
彼女は、なにも知らない。
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