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第22話 愛するということ

「このまま続けていいのか」 「黒はこのままで止められる?」 「お前が望まないならしない」 いつもならこっちの都合を無視して襲ってくるのに今夜は怖いくらい優しい。気を遣われているのだろうか。それともこれが黒の愛情というものだろうか。 わからないことだらけだが、愛されたいと望む気持ちを無視出来なかった。 「…最後までしたい」 「こんな風に周を抱くのは初めてか」 「え、ちょ何?恥ずかしいから!」 足を持ち上げられ秘部を晒す体勢で足を折りたたまれる。慌てふためいていると黒がそこに顔を近づけ唇を寄せてきた。キスを何度も落とされていたたまれなくなる。 「ん、な…そんなとこ…やめ、汚い」 「風呂入っただろ。汚いとは思わない」 「変態…やめ…っあ…ぅ…」 「…変態で結構。痛い思いをしたくないだろう。恥ずかしいくらい我慢しろ」 唇の感触からぬるっとした感触に変わり舐められているのだとわかった。今まで一度もされなかったことに戸惑いながらも受け入れるようにひくつく。 舌がくすぐる様に往復し濡らしていく。何度も続けられる行為に顔を覆いたくなった。 「黒、もう…やめ…」 「まだだ。まだ解れてない。それとも自分でしたのか」 「してない。するわけないだろう」 「ならば続ける」 何度も執拗に舐めまわされたかと思った次の瞬間ぐっと舌が押し入ってきた。中を掻きまわすように動く舌が気持ちいい。自分でもわかるほど何度も収縮し舌を逃さまいとしている。 激しく動く舌に何かにしがみついていないと耐えられないほど快楽を感じる。 「っん…ぁ…あぅ…」 「そろそろいいか」 「もう…くる?」 「まだだ」 そういって出て行った舌の代わりに指が入り込んできた。舌で十分に綻んだそこはいとも簡単に指を収めた。人差し指が中で曲がると感じる部分をぐっと押してきた。 「っあ!!や…それ…っ…ぁあ!」 「ここか。いつもは私ので突いてやるだけだったからな」 満足げにほほ笑みながら卑猥なことを囁く黒は熱い欲情の孕んだ眼差しを向けてくる。取って食われそうな勢いだ。 何度も良いところを焦らしたり押したりを繰り返され理性など無くなるほどおかしくなってしまった。 「ぅ…ぁあ!も…はぁあ!…イ…」 「…イってしまえ。何度でもな」 激しく前立腺ばかりを責められ、達してしまった。そしてまだ息を整え終わる前に両足を握られると後孔に熱く硬いものが押し当てられた。 黒の屹立には一度も触れていないはずなのにすっかり出来上がっていた。 「黒…」 「いくぞ。しっかり咥え込め」 「…っぁあ…ぁぁあ」 熱い塊が押し広げるように侵入してくる。止めどない快楽が全身を覆い痺れるように駆け巡る。言葉にならない声を上げ続けることしかできなくなってしまった。 「ん…ああ…ぅ…ん、ぁあ…」 「やはり…くッ…きついな」 顔を歪めた黒が奥まで収めたままじっとしている。形に馴染んだように咥え込んだ屹立を意思とは無関係に締めつける。それだけの事で黒は余裕なさげに息を吐きこちらを見つめてくる。 「…黒…イイ…気持ちい」 「く…煽るな…ッ…」 「もう動いて…」 「…っ…どこで煽り方を覚えたんだ。自分で腰まで振るなんてな‥」 煽り方を教え込まれたこともなかったし、誰かとセックスもしなかった。ただ黒に突いて欲しくて堪らなかっただけだ。まさか自ら腰を動かし強請るとは思わなかったが、上擦った声を出す黒を見ていると痴態を晒して良かったと思える。 黒が腰を動かし抜き挿しを繰り返す。攪拌するように動く腰使いに合わせる様に自らも腰を動かす。 「っ…んぁあ…く、ん…ぁ…黒」 「…その声」 「…なに?」 「…その声で…名前を呼ぶな…くそッ…持たない…」 切なげに呟いたかと思ったら黒の塊が中で弾けた。此方の予想とは裏腹に達したことに驚きはしたが、黒の塊はまだ萎えていない。 再び動き始めた黒の塊を俺は明け方まで受け止め続けた。乱暴に与えられた行為とは全く違う愛おしさを感じられるものだった。  

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