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第1話『夏祭りの夜に』(8)蒼汰×夏葵(※)

〜side.蒼汰(そうた)〜 「好きだ、夏葵(なつき)…」 可愛い夏葵のリクエスト通り、体中を撫でながら何度も唇を重ねる。 顔も首筋も鎖骨も…どこを撫でてもいい反応をするから愛し甲斐がある。 「蒼汰の手も唇も…全部気持ちいい…」 さっきよりリラックスした様子の夏葵。 今日知り会ったばかりの俺を信頼して、大事な身を任せてくれた事が何よりも嬉しかった。 「後ろもしてやるからな」 夏葵をうつ伏せにして、覆いかぶさった。 肩甲骨や背中にもキスをすると、体をビクッとさせてヤラシイ声を出す。 全身性感帯みたいな敏感な体。 誰かが時間をかけて丁寧に開発したのか、もともと感度がいいのか…。 ふと、そんな考えが頭をよぎる。 だめだだめだ、過去の事は考えるな。 今、俺の腕の中にいる夏葵に集中するんだ…。 過去の夏葵も丸ごと愛すんだ。 気を取り直した俺は、手の平で肌の感触を楽しみながら、脇腹や腰を撫でる。 流れで尻に触れた俺は衝撃を受けた。 何だ…これ…!? 夏葵の尻は大福みたいにモチモチで俺の手になじんだ。 こんな感触、初めてだ。 体のどこにも余分な肉なんてついていないのに、尻は程よい肉感で弾力があって最高の揉み心地だった。 「夏葵の尻すごいな。気持ちよくてずっと揉んでられる」 ちょっと強めに揉んでやると、俺の手が食い込む感じがたまらない。 甘噛みすると、唇に触れるムニッとした感じが気持ちいい。 夏葵もいちいち可愛い声で反応するから、楽しくて楽しくて…。 俺、夏葵の尻フェチ決定だ。 「ねぇ蒼汰、こっちも…」 うつ伏せの夏葵がちょっと腰を持ち上げて、俺の手を導いた。 「見て…いいのか」 「うん、見て…」 夏葵の誘いに、わいてきた唾をゴクリと飲み込む。 ドキドキとワクワクの入り混じった感情。 なるべく冷静を装いながら柔らかな肉をそっと割り開いてのぞきこむ。 初めて見る夏葵の後ろは、本当に尻の穴かと思うほど、つるつるでキレイな色と形をしていた。 さほど毛も生えてなくて幼く見えるのに、ほんのり色づいていて、時々物欲しそうにヒクつく。 「夏葵、めちゃくちゃ色っぽくてキレイだ」 もう我慢できなかった。 両手で尻をつかんで、顔を埋める。 蕾一帯を激しめに舐め回すと、入口が俺の舌に吸いついて媚びてきた。 そのまま舌先を尖らせて差し込むと、華奢な腰がビクビクッと跳ねた。 「あぁん、だめぇ…」 「だめじゃないだろ?舐めて欲しそうにしてるぞ」 「そっちのだめじゃなくて…。抱っこして欲しいの」 抱っこ!? 淋しそうな顔で『抱っこして』なんて可愛すぎるだろ…。 それが夏葵の素なら本気で俺好み。 いや、こんなに可愛い夏葵を拝めるなら嘘でも夢でも幻でも何でもいい。 デレデレしながら腕枕におさめると、嬉しそうに俺の首筋に頬ずりをしてきた。 夏葵はきっと甘えるのが好きなんだ。 セックス中もずっとくっついて、キスしてたいタイプなんだろう。 そんなところも可愛くてたまらん。 「エロい夏葵もいいけど、甘えてくる夏葵もいいな」 髪を撫でながらチュッチュ…と、おでこや鼻の先にキスをする。 「蒼汰はこうやって甘えられるの平気?」 夏葵が探るような瞳で俺を見る。 わざわざ聞くって事は過去に拒まれた経験でもあるんだろうか。 「大好物だ。イチャイチャするのもセックスも大好きだ」 いくらでも好きなだけ甘えていいぞ…と囁くと、ホッとした表情を浮かべた。 「俺も一緒。嬉しい…」 そう言って俺の胸や二の腕を揉んでくる。 このポジション最高だ。 特等席で可愛い夏葵の顔が見放題だ。 「後ろ…触ってもいいか?」 「…うん…」 触って…と、夏葵が甘えた声で囁いた。

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