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第1話『夏祭りの夜に』(9)蒼汰×夏葵(※)

〜side.蒼汰(そうた)〜 「…ぁ…蒼汰…」 キスの続きをしながらローションを絡めた指先で夏葵(なつき)の蕾に触れる。 風呂で体の準備をしたらしく、ある程度柔らかくなっていた。 何だよ、言ってくれたら丸ごと全部俺がしたのに。 いや、待てよ。 今度1人で準備してるところをのぞき見するのもいいな。 夏葵はとろんとした瞳で俺を見つめながら、自分から脚を開いた。 その姿も、興奮して芯を持った夏葵自身も、エロくて目がそらせない。 「だめ…。俺の瞳を見てて」 俺の両頬をつかんでグイッと自分の方に向ける夏葵。 「挿れる時は見つめてて…」 甘えたいとか、見つめて欲しいとか、ちゃんと自分の望みを口にするからわかりやすい。 一つずつ夏葵を知っていける事が嬉しい。 「わかった。挿れるぞ」 夏葵の反応を確かめながらほぐれた蕾にゆっくり中指を挿れていく。 「んっ…あぁん」 挿れた途端、夏葵の中が吸いつくみたいに絡みついてきた。 入口はこんなに柔らかいのに、中は熱くてキツかった。 体を繋げたらどんなに気持ちいいんだ…? 「なぁ、夏葵の好きな体位教えてくれよ」 おでこや瞼に口づけながら少しずつ中を拡げていく。 「ん…。蒼汰が抱いてくれるなら何でも好きだよ」 何だよ、いちいち可愛いな。 「初めての記念だし…夏葵を満足させてやりたいんだ」 鼻の頭に唇を寄せると、夏葵はくすぐったそうに笑った。 「…蒼汰は?何が好き?」 「俺はいいから」 「俺だって蒼汰に満足して欲しいよ。あ、じゃあ、せーので2つ言う?」 無邪気に笑いながら、せーの…と、声を掛けてくる夏葵。 「正常位とバック」 「正常位と対面座位」 「…正常位、一緒だな」 一番好きな体位が一緒なのが嬉しくておでこにキスをすると、夏葵も微笑んだ。 「うん、一緒。俺、蒼汰が好きなバックも好きだよ」 マジか…バックも好きなのか。 さっき触りまくった夏葵のモチモチの尻を思い出した。 あの尻を鷲掴みしながら挿れる事を考えたら一気にムラムラしたけど、甘えん坊の夏葵の気持ちを優先して、バックの時も抱きしめながらしようと思い直した。 「蒼汰は対面座位…好き?」 「実は俺、あんま対面座位やった事ないんだよな。だから夏葵がよさを教えてくれよ」 そう答えると、夏葵の表情がパァッと明るくなった。 「うん。ぎゅって抱きしめ合ってキスしながらしようね。蒼汰の顔を見ながらなんて嬉しい…」 俺に抱かれる想像でもしたのか、急に夏葵がモジモジし始めた。 俺もさっきからずっと夏葵を抱きたくてもう限界だ。 「よし、最初は正常位で、そのままバックでして対面座位でフィニッシュだ」 いっぱい気持ちよくなろうな…と髪を撫でると、夏葵が頰を染めながら耳元で囁いた。 「蒼汰…たぶんね、俺…1回じゃ足りないと思う…」 「マジか、お前…精力絶倫系か」 「う、うん…」 よろしくね…と、夏葵が俺の股間をつっついた。 「わかった、任せろ」 よろしくされたからには、後には引けない。 俺の体の全てを使って夏葵を満足させてやるぞ。 「夏葵、好きだ…」 俺は柔らかな夏葵の頰に手を添えて、そっとキスをした…。

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