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第15話(ジョン)

「遅かったな」 トビーはソファーの前に跪きイアンのイチモツを咥えている。 「集金に来てやったぞ」 イアン•マクレーン警部。 ニューヨーク市警に務める警官だ。 俺はこいつからは、警察が押収した武器を横流しして貰って金を支払ってる。 「支払いは明日の予定だろ」 「お前の手間を省いてやったんだ。感謝しろ。 おっと、そろそろ出すぞ」 「ゔっう」 トビーは苦しそうに唸る。 「男娼だろ、しっかり飲み込め」 トビーの頭を乱暴に掴む。 「やめろ!」 トビーは、苦しそうに背中を丸める。 「トビー、お前は汚いモン吐き出してからベッドルームで待ってろ」 トビーは、バスルームへと逃げ込んだ。 怒りに腹の底が熱く焼け爛れるようだった。 「イアン、金だ」 ジャニスと引き換えにした金をイアンの前に置いた。 イアンは、ゆったりとした動作でズボンをなおし、金の入ったカバンを掴んだ。 「お前の便所、また貸してくれ。男だがなかなかよかったよ」 衝動的にバックルに押し込んでいる銃でイアンの頭を撃ち抜こうと思った。 その時、視界の隅で涙を流してベッドルームに駆け込むトビーが見えた。 銃に掛けた手をゆっくり下ろす。 「次は俺がいつもの場所に金を持って行く。連絡しろ」 「またな、ジョン」 イアンは金を持って出て行った。

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