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番外編-9
「らい、だめ、なんか、きょう、変だから、だめ」
「変じゃないだろ。聖利のバキバキに硬くなってるけど?」
するりとペニスを下着越しに触られ、自分が痛いくらいに勃起していることに気づく。まだろくに触れ合っていないのに、どうしようもなく昂っている。
感覚が鋭敏で、ちょっとの刺激で死にそうに感じる。
來が舌で聖利の上半身を味わっていく。鎖骨や脇、腹、唇と舌がたどるたびに、聖利はあえかな声をあげ、身体を震わせた。
「あ、……」
「どうした?」
愛撫の途中で來が顔をあげる。來の顔も興奮で上気していた。
「來、最初の、僕のヒートの時」
「ああ」
「あの時と、似てる。どこ触られてもおかしくなりそうにきもちい」
來がくすっと笑う。蠱惑的な笑みだ。
「そうか。じゃあ、今日はあのときお預けにした極上のヒートセックスが体験できるな」
來が聖利の右手を掴み、自身に中心にふれさせた。スウェット越しのそこはかつてないほどいきり立ち、凶暴にそそり立っている。
「らい、すごい……」
「おまえの中に全部入れて、たくさんたくさん突いてやるよ」
ささやかれ、聖利は身を震わせながら目を閉じた。想像だけで達してしまいそうになる。
「腰浮かせて」
來にねだられるままに、軽く腰を浮かせると下着を引き抜かれた。ボクサーショーツのゴムからぶるんと勃起したペニスがこぼれ、來が息を呑むのがわかった。
「うまそ。しゃぶっていい?」
「やだ、恥ずかしいよ」
フェラチオは声を我慢できなくなるので、数えるほどしかしてもらったことがない。それに自分でするのはいいが、されるのはものすごく恥ずかしいのだ。
「今日は聖利の喘ぎ声、めちゃくちゃ聴きたい」
そう言うなり、來は聖利の骨盤を押さえつけ蜜をしたたらせるペニスを一気に口腔に招き入れた。
「うあ、あああああああっ!」
聖利は激しく叫び、びくびくと身体を震わせた。熱い奔流を感じる。凄まじい快感に、くわえられた瞬間に射精してしまったのだ。
「らい、はなして。らい、出ちゃった。だめぇ」
幼児のように片言で訴え、必死に來の頭を退けようとするけれど、來はなかなか離れてくれない。まだ口いっぱいに聖利のペニスをくわえ、味わうように舌を動かしている。
それから一度顔をあげ、ごくんとそれを嚥下するのが見えた。
「飲んじゃ……だめだよ……」
「残念、もう飲んじゃった。聖利の精液、美味いよ」
「ばか!……え、やだ、もうやめて!」
制止の声も虚しく、射精したばかりのペニスを、再び來が口で包んだのだ。
過敏なそこをきゅうきゅう圧迫されながらピストンされる。
「ひっひう、う、あうっ、やだっ!」
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