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第35話 満たされる心と体
ベッドに寝そべって話をきき終わり降りようとしたが、黒によって阻まれた。
「どこに行くんだ?」
「あ、いや」
「せっかくベッドに居るんだ。やるだろ?」
「も、絶倫!」
黒により組み敷かれた俺は捕らえられた獲物のように身動きが取れず、キスに応じた。強引なものではなく、節々に優しさを感じられるセックスに毎回大満足だが、相変わらず絶倫王は一度で満たされることはなく。翌日腰が砕けて立てなくなる。
唇が離れるとホールドされていた手も何処かへ行き、身動きが取れるようになった。完全にスイッチオンした黒は俺でも止められない。散々甘やかされ、焦らされてイかされる。
たまにはこちらから仕掛けてみようと思い、黒をベッドに縫い付けて組み敷いてやった。
「周が抱くのか?」
「違う、たまにはしてみようかと」
「ほう。これは見ものだな」
ニヤリと悪人面した黒をよそにズボンチャックの金具を唇で挟んでそっと下ろす。彼の股間は焼けそうに熱を帯びていた。灼熱を取り出して幹を握った。すらっと長く太さもあるそれに触れているだけで腰の奥が疼く。どれだけ甘美なものか体が覚えてるから、待ちわびたように中が蠢くのだ。
黒の性器を見たらもう他のことなんて考えられない。手で愛撫を続けさらにソレが成長するのを待った。頃合いになりキスを落とす。あわよくばイかせたい。
今までじっくりと絶頂する瞬間を見たことがない。いつもこちらが翻弄されて見る暇なくイかされるから余裕がない。
「ん、周。乗り気だな」
「うん、黒のイく顔見たいから」
「そんなもの見たがるのはお前くらいだ」
話をしながらも血管の浮き出たソレをなぞるように擦る。同じ男だから何処が気持ちいいのかよく分かる。鈴口を撫でて窪みに指を食い込ませると黒の下腹部に力が入った。
「黒、どう?気持ちいい?」
「っ、ん、まぁな」
「よかった」
溢れ出す先走りを全体にまぶしながら握った手を早めていく。言葉にしてくれるのは凄く嬉しい。もっと感じて欲しい一心で動きを激しくし、先端を包むように指を擦り付ける。
「っう、ん、く」
「気持ちいいんだね。ビクって動いた」
「く、わざわざ言うな」
「だって嬉しくて」
切羽詰まった声を上げた黒の灼熱は明らかに一回り大きさが増している。何度もビクビクと手の中で脈打つのを感じ、更に追い上げるように先端に指を食い込ませる。
「く、う、ん。周、出る」
「ん、どうぞ。出して」
「っ、嬉しそうな、顔しやがって、っあー!」
そう言って黒の灼熱が手の中で爆ぜた。びくりびくりと震えた塊が白濁を散らした。黒の達する様を余すところなく見つめる。やば、エロいな。記憶に焼き付けるように何度も見つめ続けた。
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