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俺、今から浮気します【10】

  「まさか家でお前がゴム着ける事になると思わなかったよ」 「うん、俺も。おまけに相手が充彦じゃないとかビックリだわ」 「何、お前俺に突っ込む気だったの?」 「そんなつもりだったら、もっとさっさと襲ってるって」 クスクスと笑いながら、充彦と軽くキスをする。 「んで、俺が瑠威にキスすんのは有り?」 「して欲しそうな顔した時はしてやって。その方が安心するし、気持ちよくもなれるだろ」 俺は根元までしっかりと被せたコンドームの上にたっぷりとローションをかけた。 「瑠威、こっからはまた俺な...充彦に慣れたとこで悪いんだけど。もうだいぶほぐれて後ろ楽にはなってると思うけど、それでもどうしても苦しかったら遠慮なく言うんだぞ」 ヌルヌルの先っぽで、周囲をなぞる。 その中心はもうパクパクと口を開けていて、まるで俺が入るのを待っているようだった。 ほんの少しだけ、クプと押し込んでみる。 充彦ほどの長さはないにしても、俺も女優陣から『超カリ高』とのお褒めをいただくブツを持ってたりするので、当然これを一気に突っ込むなんていう暴挙に出るわけにはいかない。 根元に手を添えて支えながら、先端だけがほんの少し埋まった状態でひたすらタイミングを窺う。 呼吸を聞き、視線を合わせ、僅かに繋がった場所の熱と緊張を感じる。 瑠威の手を握りながら充彦は耳許に唇を寄せ、優しく息と言葉を吐きかけた。 「ゆっくり息吸って...吐いて...また吸って...ゆっくり吐いて...そう、それでいい...息を吐く時に、ケツの力弛めるように意識してみようか。グッて息詰めて変に力入れたりしないようにな。ほら、大丈夫...勇輝、ちゃんと見てるから...お前が一番苦しくないときをゆっくり待ってるから...お前もちゃんと、勇輝を迎え入れる準備しよう...な?」 AVの現場でよく目にする光景。 緊張で震えが止まらなくなったり、控え室から出て来られない女の子を落ち着かせる時の、充彦ならではの甘く優しい雰囲気に包まれる。 不思議なくらい落ち着いてきたのか、まだしばらくは進めそうになかったアナルとその内側の力が僅かに弛んだ。 その瞬間を見計らって、少しだけ亀頭を中へと捩じ込む。 「どう?」 瑠威の髪の毛を手櫛で梳きながら、充彦は俺の方をチラと見る。 「大丈夫、あと少し。瑠威が頑張って力抜こうとしてくれてるから、思ってたよりちゃんと入っていってるよ」 ほんとはまだ頭の半分も入っちゃいない。 それも一番太いトコの手前で止まってる状況だ。 けどここで焦らせたのでは、瑠威にとって時間に追われ愛撫も慣らしもそこそこのまま強引に突っ込まれてるんであろう普段の撮影と変わらない。 懸命に瑠威の緊張を測りゆっくりとした侵入を試みてはいるものの、何せ俺自身男を抱くのが久し振り過ぎる。 現場での調子で一気に貫いてしまいそうになり、それを自制するのにひどく神経をすり減らした。 決して締め付けがきつ過ぎて痛いというわけではないのだが、俺の額からはポタリポタリと汗が雫になって流れ、それが瑠威の腹に落ちていく。 一旦抜き、ソコと俺のチンポにローションを垂らすと、まだまだ抵抗の強い場所までジワリとモノを進めた。 同じ調子で、それを何度もゆっくりと繰り返す。 「ここだけ抜けたらあとは楽チンだから、もうちょっとだけ辛抱な。ほら、息吐け」 甘く優しく諭すように囁いていたはずの充彦のその言葉に少し力強さが加わる。 俺は一度額の汗を拭いて静かに大きく息を吐いた。 じっとその瞬間を待つ。 これ以上時間をかけても、今度は瑠威の体力と集中力がもたなくなってくるはずだ。 ならばギリギリの一瞬を狙って強引にでもコトを進め、今度はそこから慣れさせた方がいい...充彦はそう判断したのだろう。 瑠威の為にかけられた言葉は同時に、俺への合図でもあった。 だからこそ俺は、瑠威が充彦の言葉に従って体を一番リラックスさせたタイミングを見逃すわけにはいかない。 充彦の声に合わせて呼吸を整える瑠威に、俺も呼吸をシンクロさせていく。 亀頭を押し付け力を抜き、またさらに押し付ける力を強め...延々と繰り返されるその動きに、瑠威の唇から吐き出される息には少しずつ切なげな色が含まれていく。 「勇...輝さ...ん......」 充彦の手をしっかりと握りしめ、甘えるような声で俺を呼びながら息を大きく吐いた瞬間、まだ強い抵抗を受けながらも繋がった場所に力を入れ、俺は大きく張り出した傘をすべて押し込んでいった。

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