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俺、今から浮気します【15】

  眠っていたはずの瑠威の目は、欲の色を隠そうともせずに俺をしっかりと映していた。 「どうだ、瑠威? お前抱いてた時とはまた全然違うだろ」 「や...めて...充彦...」 無駄だとわかっているのに、何とか脚だけでも閉じようと足掻いてみる。 けれど再びズンと強く中を突き上げられただけで、俺の微かな抵抗はあっさり無かったことになった。 衝撃と快感に手足からは力が抜け、代わりに中を締め付けうねる力は増していく。 「瑠威...俺はさ、別にお前の事嫌いじゃないよ。直接暴言吐かれたわけじゃないしな。寧ろ、なかなか面白い存在だと思ってる。勇輝の怒りを煽っときながら上手く懐に入ってきてるとことかさ、まともなセックスも知らなかったくせによがり狂っちゃうとことか。普通に慕ってくるだけなら、友達としても後輩としても結構可愛がってやれるつもり」 俺の腰を強く下に押し付けながら、充彦はゆっくりと体を起こした。 瑠威を挑発でもするように見ているのか、肩越しに二人の視線がまともにぶつかり合っているのを感じる。 腰からスルスルと上がってきた手が胸の位置で止まり、先にある小さな粒を痛いくらいにきつく摘まんできた。 充彦が起き上がった事でまた俺を追い詰める角度が変わり、その上乳首をキュウと摘ままれ、無意識のうちに更なる快感を求めて腰が揺れる。 「ただねぇ、もしお前が本気で俺からコイツを奪おうとするようならその時は...容赦なく叩き潰すよ」 言葉こそ迫力はあるものの、その口調は思いの外軽い。 乳首を弄る指は止めず、肩口に軽く歯を立てながら俺の体をユラユラと揺らす。 「勇輝にこんな顔させられるのも、身体も気持ちも全部満足させられるのも、俺だけだから。さっきコイツに抱かながらちゃんと見てたんだし、わかるよな?」 ......ああ、そう言えば俺の顔、しっかり見とけとかなんとか言ってたっけ...... 充彦の突き上げが激しさを増し、二人の様子を窺う事もままならない中で、ふと思い出した。 あの言葉を瑠威にかけた時には、もう充彦はこの状況に持ち込む事を企んでいたのだろうか。 というか...何故瑠威にわけのわからない釘を刺したりしてるのだろう。 俺のすべてを満足させられるのは充彦しかいないなんて、当たり前の事なのに。 「どうなの? 勇輝を自分のモノにしたい?」 「......俺ね...そこまで自分の立場をわきまえないバカじゃないですよ?」 「へぇ...ほんとに? 俺はてっきり、無鉄砲で身の程知らずなワガママ子猫ちゃんだと思ったんだけどねぇ」 「確かにね、たぶん俺勇輝さんの事好きになると思います...身の程も弁えないで。でもね、俺が好きになるのは充彦さんにこうして愛されてる勇輝さんです。俺に抱かれ方を教え、そしてこんな俺を優しく激しく抱いてくれた勇輝さんじゃない。つまり俺は、あなたという存在ごと勇輝さんが好きになります...きっと...」 「...いやぁ、言うね...ほんとお前、俺の想像をいい方に裏切ってくれるわ...何から何まで」 「裏切ってますか? 俺は単に、最初から負けるとわかってる勝負をしたくないだけの臆病者ですよ」 「おいおい、どの口がそういうこと言うかなぁ...勇輝にケンカ売った癖に。でもね、頭の回転の早いヤツは嫌いじゃないよ」 後ろで繋がったまま、力の入らないでいる俺の脚が充彦の腿から下ろされた。 その動きや表情から充彦の何を感じたんだろうか...瑠威が俺の目の前までゆっくりとにじり寄ってくる。 「勇輝...瑠威の肩に手掛けて?」 優しい響きなのに、有無を言わせない声。 何がしたいのかもわからないまま、俺はただ充彦の言葉に従い瑠威の肩に手を乗せる。 それを見てとった充彦はゆっくりと俺の膝を下に付かせ、そのままグッと腰を引き上げた。 中から充彦が出て行く事は無い。 奥を貫かれたままで膝立ちの姿勢を取らされるが、力が上手く入らず崩れそうになる。 そんな俺を、瑠威が笑いながら支えてきた。 「瑠威、勇輝もっと気持ちよくなりたいんだってさ。今日は中だけでイケそうにないって。さぁて...どうしたらいいと思う?」 「わかりました。じゃあ今度は、俺が勇輝さんを感じさせてあげられるように頑張りますね」 その言葉と同時に、瑠威に縋っていた俺の腕が後ろから取られた。 背後でその腕を纏められ、まるですすんで胸を突き出しているかのような姿で固定される。 「じゃあ瑠威、前は任せるわ。しっかり立場をわきまえた上でよろしく」 茶化すように聞こえた声から一転。 俺の耳朶をねっとりと舐めながら、充彦がフーッと中に息を吹き掛けてきた。 「お待たせ、勇輝。今から俺と瑠威でたっぷり気持ちよくして、もうこれ以上はイけないってくらいイかせまくってやるからな」 「...む、無理...そんなの...無理だって......」 「大丈夫大丈夫。お前はともかく、俺今日は一回も射精してないんだから。そりゃあもう、体力もザーメンも満タンだし。んじゃ、改めて目一杯楽しもうぜ」 ズンと一番深い場所に強い衝撃が与えられる。 ズン...ズン...とそれが繰り返される。 俺を揺さぶる力と充彦の腰の動きが大きく早くなっていき、また何も考えられなくなってきた。 ほんの少しだけ落ち着いたはずの俺のチンポにも、再び大量の血液が送り込まれていく。 「あぁっ...ん...充彦...気持ち...いいよぉ...イキたい...もう...苦しい......」 もういつ爆発してもおかしくない状態になっていながら、最後の刺激を与える事は許されなかった。 こうして放出を待ちわびて苦しくなるのも当たり前だ。 「勇輝さん。おねだりするのって、充彦さんにだけですか? たぶん今の勇輝さんを射精させてあげられるのは...俺の方だと思いますけど?」 「だってさ。ほら...イきたいなら、早く上手におねだりのお手本見せてやれよ」 突き上げる充彦は俺が一番感じるポイントを僅かに外してニヤリと笑い、瑠威は指の先だけでクリクリと亀頭を弄る。 あと少しだけ...本当にあと少しでイケるのに... 俺の頭の中は射精する事でいっぱいになっていく。 とにかく出したい。 早く気持ちよくなりたい。 焦らされ続ける辛さといつまでも続く快感に、目の前には薄く水分の膜が張った。 その目を、ぼやけてしか見えない充彦と瑠威、交互に向ける。 「お願い充彦...瑠威...楽にして...早く気持ちよくして...イカせて...」 どうにか吐き出した瞬間、充彦は壊れそうなほどの力で一番奥に向けて腰を叩き付け、パンパンに膨らんで血管の浮き上がった俺のチンポは、一気に根元までジュジュッと瑠威の口内に吸い込まれた。

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