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収録スタート【4】

『物凄い興味本意な質問でごめんね。二人って、今までの経験人数ってどれくらいなの?』 「それって女性だけ?」 「こらこら、男性含むとか言われたところで俺は大差ないだろうが。2人しか増えないし」 『はい~、今爆弾炸裂ぅ。それってさ、みっちゃんは勇輝が初体験じゃなかったか、勇輝と付き合ってから浮気したかって事だよね?』 『ウソウソッ! もしかして航生くんとか......』 「なんでそこに航生が出て来るかなぁ。いや、勇輝が初めてじゃなかったんですよ、実は。男優の仕事でまだ稼げなかった頃に、2本だけゲイビに出たことあって」 『え、ゲイビ!? そうなの!? やだ、それ見たい! まだ買える?』 『ていうか、アタシからしたらみっちゃんが稼げなかった時代があるって事の方がビックリなんだけど』 「買えるかどうかはわかんないですねぇ...それに俺の顔モザイクかかってるから、たぶん誰だかわかんないですよ?」 『い~や、アタシはそれでも見分けられる自信あるもん! 乳首の形とか脇毛の生え方とか、もう穴が開くほど見まくったから」 『マニアな見方はいいから。相方として恥ずかしいわ! 稼げなかったっていうのはどれくらいの期間? ファンからしたら、デビューしてすぐに人気出て、そこからもう随分長い事トップだったイメージあるんだけど?』 「20歳になるちょっと前から汁男優って呼ばれるエキストラの仕事するようになったんですけど、2年間くらいは仕事だなんておこがましくて言えないくらいの仕事しかなかったですよ。スタッフさんとはすぐに仲良くなれたし、勃起も申し分無いって言ってもらってたんだけど、それ以上お声がかからなかったんです。その時期に小遣い稼ぎのつもりでゲイビ出て、激しく後悔しました。いやまあ、そっちの方が俺に合ってると思ったら本当にゲイビに移っても構わないとも考えてたんですけどね...あまりにもAVで仕事無かったから」 『えーっ、みっちゃんみたいな人がなんで仕事無かったんだろう? ジュニアが役立たずなわけでもないのに』 『それがアレでしょ? オープニングでちょっと話した、プロフィールの身長詐称に繋がるんだよね?』 「そうなんですよ。カズキさんもチラッとおっしゃってたんですけど、メンズのファッションモデルの人と同じで、190センチの壁的な物があってですね」 『ファッションモデルって大きければいいわけじゃなくて、服を綺麗に見せて歩けるとか、写真にベストなバランスで収まるからって180センチちょっとくらいの男の子が中心なんだよね。そうなると他のモデルとのバランスの問題なのか、不思議とプロフィールに190超えてるって書いてきた男の子は書類選考の段階で落とされたりしちゃうのよ。ショー専門のモデルだとこんなのあり得ないし、たぶん日本での雑誌の仕事だけだと思うんだけどさ...周りとの協調性だけが重視される感じ? みっちゃんも結局そういう事でしょ?』 「まあ、それに近いですね。女優さんと二人きりってのをワンショットで撮るとなると、カメラ位置だとか距離に普段以上に気を配らないと俺が入らなくなるんです。あの頃のAVってあくまでも女優さんがメインで男性を喜ばせる為の物だったから、女優さんより目立っちゃダメだったんですよね。当然俺に気を遣ってる暇なんて無いから、撮影をサクサク進める為には面倒な人間はいらないって感じで」 『それで、合うならゲイビでもいいやってなった?』 「うん。色々思うところがあって、とにかく俺が俺の体で稼げる場所があるならどこでも頑張ろうって考えてたんですよ。だからAVに拘らなくても、ゲイビで求めてもらえるならそれもありかなって思ってたんですけど...無しでしたね」 『男性相手にセックスするのが嫌だったから?』 「違う違う。そこら辺でのセックスのタブーってのは、俺には無かったんですよ、元々。ただ、普段AVの現場で撮る方も撮られる方もプロフェッショナルって仕事を目の当たりにしてるでしょ? そしたら、素人丸出しみたいなやる気ゼロのゲイビの現場がすごい気分も居心地も悪くてね。一時のギャラの為にこんな面白くない仕事やってらんねぇな...って思ったんです。これはやっぱりAVの現場で頑張るしか無いだろうと。例えば、俺が初めて行ったゲイビの現場が慎吾くんがいたアムールみたいな所だったら、ひょっとしたらゲイビモデルになってたかもしれないですね」 『じゃあ、そこからの転機ってなんだったの?』 「転機ですか? 俺にとっての転機となると、それはやっぱり皆さんみたいな存在でしょ。女性もAVを見てくれるようになって、女性受けしそうなビデオ作ったり、本格的なドラマ仕立ての作品が出てきたりした時に、ずっと身長がネックで弾いてきたけど案外アイツも使えるんじゃね?...ってなったんですよ」 『じゃあ、絡みの仕事できるまでには相当時間かかった?』 「1年ちょっとは汁とフェラと、陵辱物の腕を押さえつけるようなモブ役ばっかり。ただ、フェラに関しては、ほっといてもこう...ほら、みんなより腰の位置が高い分、イラマでもないのに女の子がちょっと辛そうにするんで見てる人から評判良かったみたいですよ。女の子からも本当のイラマチオしなくていいから少し楽だったって喜ばれてましたし」 『じゃあ、いわゆる本番してた期間て5年くらいになるのかな? それで何人くらいの女優さんとセックスしたの?』 「何人ですか? 相性良かった女優さんからは何度も指名かかるから、人数とかってわかんないなぁ...たぶん1000には乗ってないと思います。ただ、ビデオに本格的に呼ばれるまでは俺、風俗店のマネージャーみたいな事やってたんですよ、さっき話した恩人の経営してた店で。そこで、入店したばかりの女の子に男の楽しませ方を教えたりしてまして、その頃の経験も足すと1500人くらいにはなるかもしれないですね」 『そんな仕事してたの!? いやいや、そういう女の子相手に本番までしちゃうとか、まるっきりAVじゃない』 「あ、教える時には本番はしないです。うちの店は一切本番無しだったんで、手コキとフェラと、全身リップくらいかな。ほんとにそういう楽しませ方を教えて、あとはみんなの相談に乗ったりしてただけですよ。ただ、ひたすら男に奉仕しまくるだけだと、女の子達もストレス溜まってきちゃうじゃないですか? そういう女の子に対して、マッサージとかヒーリング感覚って言うのかな...望んでる女の子には、逆に俺がひたすら奉仕しまくるようなご褒美セックスしてました」 『じゃあ、その奉仕しまくるセックスばっかりしてたみっちゃんは、誰にストレス発散してたの? その頃のプライベートは?』 「あー...俺、奉仕する事自体が全く嫌じゃ無いんで、それでストレスが溜まるってのはなかったです。あとね、勇輝に会うまでは恋愛感情っていう物がよくわからなくて、誰にも執着しない代わりに誰からも執着されたくなかったんですよ。本当にロクデナシだったんです...恥ずかしながら。だからプライベートでお付き合いした人数ってすごく少ないんですよ。高校の時が一人と専門学校で一人。あとは、男優になってから女優さんと一回付き合ったけど...どれも全然続かなかったなぁ。みんな俺の無関心ぶりに嫌気がさして離れて行っちゃうんです、お付き合いしてるときは絶対に浮気はしないんですけどね...これは俺の信条として」 『ほんとに? 実はあっちこっち、つまみ食いして歩いてたとかじゃないの? みっちゃんだと女の子がほっとかないからヤリ放題だったでしょ?』 「あのね、嘘だと思われるかもしれないんだけど、俺別に性欲強くないんですよ、精力が強いだけで。だから、別にセックスしないならしないで平気だったし、仕事以外でセックスするなんて正直面倒くさかったです。その上浮気なんて、面倒くさいの最高峰じゃないですか? 勇輝だけですね...こんなに毎日でも抱きたくなって、壊したくなるくらい抱いても足りなくて、自分本意過ぎるセックスしちゃうのって。初めて知ったんですよ、好きになったら欲張りになって我が儘になって、だけど物凄く優しく強くなれる...やっぱり俺にとっては勇輝がすべてなんです」 『ヤダ、のろけられちゃったわ』 『まあ、仕事なのに勃起もしなくなっちゃったくらいですもんね』 「まあ、そういう事ですね」 『じゃあ次は、男性との経験も豊富だった勇輝くんに、ちょっと色々聞いてみようか? あ、こないだ自分でも話してたし、少しは昔の話を聞いてもいいんだよね?』 「どうぞどうぞ。聞かれて困るような話が出たら、たぶん熊子さんがガーッて助けてくれると思うんで」 『甘いわね。アタシも当時知りたくても知れなかった事、ガンガン聞くわよ』 『あ、熊子さんにもエンジンかかってきたみたいなんで、今度は勇輝くんに色々聞いちゃいましょう!』

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