指と違い、ぺニスを受け入れるのはやはり簡単ではなかった。 勇輝も一息には進まず、グッと力を込めて押し込むとすぐに一旦止まり、それからまた力を入れる...を繰り返している。 自分なりには体の無駄な力は抜けてるつもりなのだけれど、それでも勇輝のカリはなかなか入り口を突破できないらしい。 入れるべきではない場所で受け入れるというのはやはり大変な事なんだな...そんな事をぼんやりと考えながら、額に汗を浮かべている勇輝を見つめた。 そんな立場になる事は俺よりも慣れているはずだからと、勇輝を抱くときにこれほど気を遣った事はなかったと思う。 勇輝からすれば、ほんとはもっともっと優しくして欲しかっただろうか。 もっと丁寧に時間をかけて慣らしてもらいたかっただろうか。 本当にあれで十分だったのか？ うん、終わったら聞いてみよう...... 「だいぶ馴染んできたよ...もう少しで頭入る...」 本当にそうなのか、それとも俺を安心させようとして言っているのかはわからない。 ただ、何度も押し込まれ擦られている入り口が、少しずつピリピリと痛みではない刺激を感じ始めているのはわかった。 グググとこれまでよりも圧迫感が強くなる。 「うっ...ん...あぁ......」 もうこれ以上は限界だというほど、一気に入り口が引き伸ばされた。 あとちょっとだという言葉はどうやら本当だったらしい。 一先ずカリ首だけでも収めてしまおうと判断したのか、そこから勇輝は下がる事なく中への進入を図る。 「あっ...ああっ...ん......」 さすがにちょっと痛い。 俺は迷わず勇輝の腕にしがみついた。 ローションのヌメりを借りても尚、太いぺニスの先端はなかなか入ってこない。 いや、強引に貫こうとすれば無理ではないはずだ。 現に俺はかつて、準備も何も整っていないまま無理矢理オモチャで体を拓かれ、散々な思いをした。 でも勇輝は、後ろに下がらないだけで強引に入ってくることはしなかった。 ここまでくると、ミリ単位の作業になっているかもしれない。 それほどの時間をかけ、ひたすらゆっくりと少しずつ、けれど確実に内部へと押し入ってくる。 勇輝のその優しさが、嬉しくて愛しくて仕方なかった。 早く...早くすべてを受け止めたい。 「ハッ...ハッ...」 できるだけ大きな呼吸を意識するが、少しずつそれも叶わなくなってくる。 そんな俺の不規則な息遣いも心得ているのか、僅かな弛緩の合間にさらに腰を進めてきた。 「うぁっ...あぁぁぁっ...」 情けない声。 けれど息を詰めてしまうよりはずっとマシなはず。 息を吐き、声を出し、これ以上体が緊張しない事だけを心がける。 堪らず上げた俺の声に動じる事もなく、勇輝はそのまま力を加え続けた。 止められる事など望んでいないとわかっているんだろう。 もっとも勇輝自身、もう半端で止められる状態ではないのかもしれないけれど。 圧迫感と痛みはさらに増していく。 勇輝の腕を必死で掴む俺の手の力も自然と強くなった。 ......と、不意に痛みが軽くなる。 いつまでも塞がらない傷口のようなズクズクと鈍い痛みはあるが、さっきまでの体を裂かれるのではというほどの物ではない。 代わりに圧迫感というか、内に感じる違和感は強くなった。 「...入った...ねえ......」 「あ、わかる？　どうもお待たせしました。まあ、まだ頭のとこだけなんだけどね」 「わかる...さっきまで俺の可愛いおケツが...裂けそうだったもん...お前のん...デカ過ぎだろ......」 「な～に言ってんの。俺よりデカい人に言われたくないんですけど。でもまあ...ようやく第一段階はクリアかな？　お疲れさま。辛くない？」 「辛いか辛くないかで...言うんなら...まあ、辛い...かな。でも...早くしたい気持ちのが...強いみたい」 「ほんとに？　休まなくて大丈夫そう？」 「うん、ガーッといっちゃって」 「ガーッとはいかないけどね。じゃあ、ちょっと奥まで入れてみるから、我慢できなかったら...そうだなぁ...とりあえずシクシク泣いといて」 「我慢できなきゃ止める...じゃないのかよぉ」 「......止めないよ、絶対。だって、充彦は止めて欲しくないでしょ？」 俺を見つめる目は、軽い調子の言葉とは違い真剣そのものだった。 最後の覚悟を決めさせようとしているのかもしれない。 俺もじっとその目を見つめ返す。 「絶対止めんな...泣いても喚いても」 「了解。でもまあ、泣き喚く前に...喘がせてあげるけどね」 勇輝が俺の手を取り、１本１本しっかりと指を絡めていく。 俺も繋がったその指にキュッと力を込める。 その力に背中を押されたのか、勇輝はしっかりと目線を合わせたまま躊躇う事なくググッと腰を進めてきた。