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ラブラブフィーバー【5】
どこを隠す事もなくコロンと仰向けに寝そべった勇輝の目は、うっとりと俺に向けられている。
俺に触られる事を期待するその痴態が、ただひたすらに愛しくて仕方ない。
俺は勇輝に笑顔を向けながら頬に垂れたカウパーを指で掬い、それをチュッと口に含んだ。
「へんた~い」
そんな俺に、熱っぽく悪態をつく勇輝。
「変態で結構。その変態な俺に組み敷かれてアンアンよがってるお前は?」
「そりゃあもう、ド変態ですよ。何か文句でも?」
「......無いよ、全然。文句なんてあるわけない。俺の方こそそのド変態に、ほんとメロメロに惚れてるからね」
「俺も、充彦がすげえ好き...」
ゆっくりと勇輝に覆い被さり、唇の輪郭をツツッと舌先でなぞっていく。
ベッドに投げ出されたままの手に指を絡めれば、それは強い力で握り返された。
「ごめん勇輝、ちょっとだけ腰上げて?」
一旦指をほどいて体を起こした。
勇輝は俺に言われた通り腰を上げ、自分で膝裏をキュッと抱え込む。
そこにいつも使ってるクッションを差し入れてやると、少しだけ楽になったのか勇輝はゆったりと全身の力を抜いた。
「イイ子...」
ヨシヨシと頭を撫でれば、嬉しそうに目を細める。
スリッと自ら俺の手に寄ってくるその姿はまるで飼い主の手に寄ってくる甘えん坊の子猫そのもので、余りの愛しさに思わず俺は額に口付けた。
そこじゃないとでも言いたげに唇を尖らせて見せるけれど、今はそんな表情は見てない事にする。
枕元のボトルに手を伸ばし、上げられた脛にフワフワと唇を落としながら片手でキャップを開けると、押し出した中身をそのまま勇輝のペニス全体に垂らした。
さっきよりも多めに垂らされたそれは亀頭から竿を伝い、さらにその下へトロリと流れていく。
少し冷たかったのか、勇輝の体が一瞬強張った。
「悪い。冷たかった?」
「んっ、平気。それより、ねぇ...早く...」
ローションの流れる感触ですら、今はもどかしくも感じてしまうらしい。
相変わらず膝頭から脛へのキスを続けてる俺に焦れて、勇輝は自分で尻たぶを左右に割り広げて見せた。
「やらしいね」
「充彦が...こんな体にしたんだろ......」
えっと......すっげえ嬉しい言葉なんだけど、たぶんそれは違うよ勇輝くん。
気持ちさえ入ればどこまでも淫らに、どこまでも貪欲になってみせるのは、たぶん俺と知り合う前からだ。
俺は撮影の時の『女を抱いている勇輝』しか知らなかったけれど、気分が乗ってる時のセックスとそうじゃないセックスは、火を見るより違いは明らかだった。
元々そういう性質なのかもしれないし、俺と出会う前の仕事で培った部分かもしれない。
どちらにしたって、少なくとも俺がそんな体に仕込んだわけじゃない。
ただ、俺に抱かれる事でこれまで以上にセックスに対して感情移入が強くなり、更なる快感を覚え、そしていやらしさに磨きがかかったというならそれは...やっぱりこの体を変えたのは俺ということになるのだろうか。
そうならば嬉しいと思う。
「勇輝、好きだよ...」
竿を伝っていたローションを塗り広げながら、そこを大きく扱いていく。
その下まで流れたヌメりを指に纏わせると、勇輝自身の手で俺の目の前に晒されている蕾にグイと指を突き入れた。
さっきまでの名残か、これくらいならば大きな抵抗もなくグチュリと奥まで飲み込んでいく。
「あっ...み、充彦...」
「痛い? もう一本入れたいんだけど」
「痛くない...つか、早く充彦が...欲しい......」
「それはまだダメ。ちゃんと慣らしてからね」
ほんとは俺だって早く中に入りたい。
俺の息子なんて暴発寸前だ。
中に咥え込んだ指を不規則にキュウキュウ締め付けるその動きが、まるで直接俺のペニスと連動してるかのような錯覚まで覚える。
けれど勇輝のこの体は、悲しいかな俺だけの物じゃない。
この誰よりも美しく、完璧な均整を保っている体は、見る人を虜にする商売道具でもあるのだ。
いくら明日が休みとはいえ、無理をしたせいで傷でも付けてしまえば、次の仕事の時に辛い思いをさせてしまうかもしれない。
激しく逞しくイヤらしい、完璧なプロとしての仕事を求められる勇輝に恥をかかせるわけにはいかないのだ。
それにまあ、俺自身を焦らすのも嫌いじゃない。
我慢して我慢して我慢して、ようやく奥深くまで繋がった時に得られる快感は、何より格別だ。
気持ちの昂りと体の昂りが一気に押し寄せてきて、脳の神経が焼き切れるんじゃないかって感覚は他のどんな物とも比べ物にならない。
それこそ、『このまま死んでもいい』って快感を俺に与えてくれるのは勇輝だけ...
『早く俺を入れろ』とヨダレを垂らすはしたない息子は無視し、ローションを追加しながら慎重に指を出し入れする。
その隣にもう一本指を揃えてジワリと押し込めば、焦れる気持ちを表すようにそれも簡単に飲み込んだ。
中で2本の指を開いたり閉じたりしながら、これから俺が捩じ込む為の道を拓いていく。
「ふぁっ...みつぅ...もっと......」
「何? もっと奥?」
自分で膝を押さえていた手が、俺の右手に添えられる。
更に奥を犯せとねだるようにその添えた手には力が込められ、中で動いている指を招くように腰が揺らめいた。
それならば望みを叶えてやろうと腹側を強く擦り、指を根元ギリギリまで突き立てながら奥をグリグリと捏ねる。
「あぁっん...それ...好き...」
「知ってる。これしたら、お前いっつも蕩けそうな顔になるもんな」
勇輝を感じさせてやるのにスピードは必ずしも重要じゃない。
的確にポイントを押さえながら奥をゆっくり攻めてやれば、じきに勇輝自身の先端からは蜜が止まらなくなる。
指の動きに合わせて蕾からはグチグチと湿った音が響き、そこへさらに勇輝自身が溢れさせた蜜が混じって音が大きくなってきた。
身悶える勇輝はもう膝を抱えている事も、俺の手を押さえ付ける事もできず、切なそうに自分の乳首を擽りだす。
「充彦...充彦...」
苦しそうに枕に頭を擦り付ける勇輝を早く慰めてやりたいけれど、今はまだやるべき事がある。
「勇輝、イかないように我慢できる?」
「無理...もうイきそう......」
そう言いながらも自分でペニスに触れようとしないんだから、ちゃんと俺にイかせて欲しいんだろう。
中を弄る指はそのまま、勇輝の手を取り自分のモノを握らせた。
「ほら、先にイかないようにしっかり押さえてて。わかった?」
返事は確認しないまま一度ゆっくり中の指を引き抜き、更にもう一本を隣に添えた。
少し捻るようにしながら、3本を揃えてゆっくりと元の場所へと押し戻していく。
「あ...あ...っ......」
さっきよりは少しだけきつく感じるが、それでも痛みを伴いそうなほどの抵抗は無い。
薬指だけをほんの少しだけ内側に曲げ、残りの2本で届く限り最奥を目指す。
「みつ...それダメ...マジでダメだから...」
曲げている薬指の腹が、ジワジワと前立腺の膨らみを刺激しているらしい。
ビクンビクンと小刻みに体が跳ね、粘膜のうねりが大きくなってくる。
「俺が入るまで我慢して...」
薬指を伸ばし、できるだけ前立腺辺りに刺激を与えないように気を付ける。
ひたすら奥までの道を広げる作業に専念すると、なんとかピークはやり過ごせたのか、食いちぎりそうなほど指を締め付けていた力が僅かに弛んだ。
それでももう、限界が近いのには間違いない。
そろそろ大丈夫だろうか...中の具合を確認しながらコンドームに手を伸ばす。
と、勇輝の手がそっと俺の手に重なった。
「いらない...なんか今日は...生で感じたい...」
「でもね、着けないとたぶん俺が瞬殺よ?」
「んじゃ...2回でも3回でもすりゃいいだけじゃないの...?」
「えーっ!? そういう問題? あー...ま、そういう問題か」
俺はゴムをポンと投げ捨て勇輝の体の真正面に入ると、改めてローションを纏わせる必要もない程に猛り濡れたペニスを握る。
先端で蕾の周囲をクルクルとなぞり、肌同士をゆっくりと馴染ませながら、そこへとジワジワと力をかけた。
そっと...そっと...ゆっくりと...ゆっくりと...
「充彦...」
甘い声が俺の名を呼ぶ。
少しだけ目線を上げれば、じっと俺を見つめる勇輝とバッチリ目が合った。
『何?』と首を傾げれば、勇輝も同じように少しだけ首を倒してフワリと笑う。
「後片付けよろしく。あと、ちゃんと風呂も連れてってね」
「わざわざ何を...」
「俺ね...たぶん、気持ち良すぎて...飛ぶから...」
ああ、ごめん勇輝。
あんなに優しくゆっくり愛してあげようと思ってたのに...あんなにひたすらお前だけを気持ち良くしてあげたかったのに...
可愛すぎて、もう無理。
「勇輝、悪い...」
俺はしっかりと勇輝の膝を掴んで目一杯押し広げながら、一気にペニスを根元まで突き入れた。
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