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Let's enjoy submissive play!【2】
寝室に入れば既に服を脱いでいるのか、肩をモロ出しにして布団に入ってる勇輝の姿。
立ったままの俺にチラリと向けられる視線が、なんだかいつもより艶かしい。
なんて言うのかな...小悪魔チックっつうの?
ここのところは本当に勇輝の仕事が忙しかった事もあり、翌日の撮影の設定に合わせたコスプレ的なセックスか、そうじゃなきゃひたすら勇輝を甘やかし癒し、そしてグズグズに蕩けさせるようなセックスばかりしてた。
勿論それに不満なんて無いし、勇輝が俺の腕の中で乱れ啜り泣く姿はいつでも気持ちを高揚させてくれる。
俺はただ勇輝を気持ちよくできればいい、勇輝を心から癒してやれればいい...そんな勇輝の為だけのセックスで十分満足だった。
いや...満足してるつもりだった。
だけど本心は...ほんの少し寂しい気持ちがあった事は否定できない。
積極的にセクシーに、俺を自ら誘う勇輝を抱きたいと思ったりもした。
翌日の仕事の為じゃなく、ただ純粋に『俺』を欲しがる勇輝が見たいと。
そして今...俺の前に、なぜか久々ドエロモードに入ってるらしい勇輝がいる。
部屋に入る前に頭を過った『なんの罠だ?』なんて言葉は、そのチラリと覗く素肌と艶かしい表情を見た瞬間にどっかに消え去った。
頭の中を回るはずの血液はとっくに下半身へと移動を始め、まともな思考力なんてものがあるわけもない。
「勇輝...」
「充彦...早く服脱いで、こっちおいでよ」
赤い唇の端がキュッと上がり、真っ白な前歯がチラと見える。
さらにその間からは、俺を更に誘うように唇よりも赤い舌がチロチロと覗いていた。
上着を脱ぎ捨て、ゆっくりとベッドへと足を進める。
さながら夜の誘蛾灯に導かれる虫みたいだ。
その唇を貪り、舌を啜り、唾液を絡ませたい...ただその一心。
ベッドの端に膝を着き、勇輝のスベスベの頬に手を添えて誘われるままに顔を寄せる。
待ち兼ねたと言わんばかりに勇輝は俺の首に腕を回すと、自分から唇を合わせてきた。
俺が動くよりも先に舌が俺の歯列を割り、素早く中で絡められる。
口内で舌先同士を擽り合い、ザラザラとした表面を擦り合わせてきた。
積極的になっている時の勇輝のキスはいつも以上に情熱的で攻撃的だ。
俺を更に煽ろうとしているのか、その舌は頬の内側から上顎まで、まるでマッサージでも施すように丹念に舐めてくる。
そんな行為に昂る気持ちを抑えきれなくなった俺が中を蠢く舌に吸い付こうとすると、それはなぜかスルリと逃げていった。
もう一度追いかけてみても、やはりそれは俺の舌をかわして隠れてしまう。
どうやら今日は、自分が主導権を握りたいらしい。
そう気付いた俺は、ひとまず勇輝のやりたいようにやらせてやることにした。
完全に受け身のキスにはあまり慣れていないし、どこかじれったいようなもどかしさもあるけれど、それ以上に勇輝の妖しげな色香に酔わされているようだ。
いつにないその積極さが嬉しくて、ありえないほど興奮していたとも思う。
時折唇の端から溢れる唾液を見せつけるように舌を伸ばしてベロリ舐め取られ、ついでのように首筋まで舌が這わされれば、俺はただ目を閉じて熱い息を吐き出すしかなかった。
すぐに唇は俺の唇の上へと戻ってきて重なり、そこからはクチュクチュと水音が鳴る。
堪らない...早くこの体を押し倒し、全身を舐め回し、俺の欲のすべてをぶち込みたい。
それこそ俺の思うままに。
でも今は我慢だ、我慢。
だって、これだけ勇輝がヤル気マンマンなんだから。
ここで俺が勇輝のヤル気を削いで本人なりのリズムを崩そうもんなら、たぶん拗ねる。
いや、拗ねるどころじゃなく、ぶちギレる。
二人の、穏やかでエロエロで有意義な休日は気まずい状態で幕を閉じる事になるだろう。
......おそらく『しばらくの間、指一本触れさせない』なんてありがたくないオプション付きで。
そんな怒りを鎮める手段が無いわけじゃないし、俺が本当に触れなくなれば勇輝自身が我慢できなくなるとわかってるから、別に焦ってどうこうしなくてもすぐに元通りになるはずだ。
とは言え、できれば勇輝には一瞬たりとも不愉快な思いをさせたくない。
俺はひたすら自分のムズムズを抑え、次の行動を大人しく待つことにした。
「...んっ...充彦...」
すっかり逆上せたようなうっとりとした顔で、ようやく勇輝が唇を離してくれた。
パチリと合った瞳は潤んでいて、それだけでもう俺のぺニスは暴発しそうになる。
「勇輝...」
次に早く進んでくれ...とねだるように名前を呼んでみた。
頬を赤く染めながらも、勇輝はクスッと艶っぽく微笑む。
「ねえ充彦、目瞑って?」
「うん...」
なんでも言うこと聞くよ、俺。
だからもう、早く早く...俺の我慢が擦り切れる前に...でないとほんとに...マジで襲いかかりそう...
「ちょっと手...出して?」
「手?」
ここで変だと思えば良かったんだ。
まあ、本能最優先の今の俺の思考力なんて...
「そう。そこに横になって、手出して?」
その言葉に素直に従う。
ゴロンと横になり、勇輝に向かって両手を伸ばした。
「フフッ、イイ子...」
俺がよく勇輝にしてやるようにヨシヨシと頭を撫でられ、伸ばした手がキュッと握られる。
......と、その瞬間
『カチッ...ガリガリガリ...」
突然、金具の噛み合う音が響いた。
明らかに感じる手首の違和感。
慌てて目を開けると、そこにはなぜか色鮮やかなファーで飾られた手錠がしっかりと嵌まっていた。
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