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クイーン・ビー・エクスプレス 特別編【5】

「えっとですね、トークショーに申し込んでいただいた一部の方にはもう通知が届いてるのでご存知の方もいらっしゃるんですが、実はまさかの事態になりまして......」 「ほんとにまさかだよね。それなりに広い場所を用意したつもりだったんだけどなぁ......」 「ありがたい事に、定員を大幅に上回る参加申し込みをいただいてしまいまして、今回夜のトークショーについては抽選にさせていただきました。本当にすいませんっ!」 「ただし! あ、ハズレの葉書が届いた方、まさか捨ててないですね? ちゃんと代替イベントやるから捨てちゃダメって書いてましたよ? 手元の葉書を確認してみてくださいね。はい、それではここから代替イベントというか、追加イベントのお知らせです!」 「元々は俺達3人のDVDの発売イベントだったんですが、今回出版社の方にもお願いをしまして、写真集の宣伝も兼ねるのであれば...という事で、夜のトークショーの前にお昼13時から握手会ができる事になりました! まあ、俺らと握手して何が楽しいんだって声もあるとは思いますが、そこは一旦無視しましょう」 「俺らと握手しても楽しないかもわかれへんけど、その手が普段何を握ってんのか想像したら楽しいかもよ?」 「そこは想像しないでください」 「まあ俺らが出る以上、握手だけで終わるなんて事はないですよ、勿論。喋ります! はしゃぎます! そして全力で航生をからかいますっ!」 「だから、最後の一言余計ですってぇ」 「で、この握手&サイン会の方には参加条件がありまして......」 「夜のトークショーのハズレ葉書を持参してくださった方は、無条件に握手もサインもさせていただきます。だから絶対に忘れないでね」 「それ以外の方については、当日会場で9月に発売する写真集とDVDの予約受付をします。ここで、両方予約をしてくださった方のみ握手会にはご参加いただけます。あ、握手会の前にやるトークショーはどなたでも参加できますので、俺らの顔だけでも見に来てやってください」 「なんかもう、悪どい商売でごめんね~。でもほら、散々説明してる通り、写真集もDVDも本当に内容が濃いので絶対に損はさせませんよ」 「イベントの場所なんですが、えっと...日本橋の......」 「みっちゃん、みっちゃん、今なんて言うた?」 「にほんばし?」 「ちが~う。それ大阪では『にっぽんばし』と読みます。ちょい地図見せて...おおっ、ここは俺のホームグラウンドやんか!」 「そうなの? 大阪の人には有名な場所?」 「まあ、こっちで言うたら秋葉原みたいなとこかな。けど、もっとゴチャーッとしてて、ちょっとカオスな感じ。俺、フィギュアとか買うのに毎週のように行っててん」 「...フィギュア? あれ? お前、そっちの方の人だっけ?」 「ちゃうで! オッパイボヨヨン系のフィギュアなんか買えへんし。一応俺の専門はロボットとメカやからね。あとはまあ、イケメンヒーローとアニソンとかキャラソン?」 「知らないっつうの、んな事まで。じゃあさ、ちょっと来てくれる予定の人に、わかりやすいように説明したげてくれる?」 「オッケー、了解。これ、地図はこれがこのまんま掲載されるん?」 「うん、そうみたい」 「そしたら補足入れとくわ。えっとですね、ものすんごいわかりやすい場所です。堺筋沿いのね、マクドの隣の...」 「マクド?」 「ああ、マックやん、こっちで言うたら」 「......なるほど」 「とりあえずね、マクドの隣の『アニメパーク』の、もう一軒隣にある『ジェイ・メディア館』の3Fのイベントスペースです。地図やと最寄り駅が日本橋って表記されてるけど、たぶん恵美須町の駅からの方がわかりやすいと思うんで、御堂筋線乗る人は無理に乗り換えせんでも大丈夫やで。とにかく堺筋に出て、北に向かってね」 「それでわかるの?」 「わかるわかる。これ、あの辺で一番大きいアニメショップの隣やし、メディア館自体もめっちゃデカイから。大阪近辺の人やったら迷えへんと思う」 「あ、このイベントはなんせ8月の一番暑い時間なんで、皆さん無理して並んだりしないでくださいね。特別入場制限なんかはしませんから、ゆっくりきていただいて大丈夫なんで」 「水分補給も忘れずに」 「そして、更にここで発表です。もうバレバレくさいんですが、昼・夜共、ゲストに慎吾くんも出演してくれます」 「お前、ただ単に航生と旅行したいだけなんじゃないの?」 「ちゃうで。そんなもん勇輝くんとみっちゃんがあまりに無茶な企画立ててるから、関西に詳しい人間がおった方がスムーズにいくんちゃうかって杉本さんに頼まれてんもん」 「あ、杉本さんていうのはですね、ビー・ハイヴの社員さんで、今回の企画の担当の方なんですが......」 「見た目は美人だよね~。喋るとオッサンだけど」 「ほんと、マジで。怒ると怖いしな......あ、ヤバいヤバい、あそこで既に怒ってる」 「ま、とにかく喋りの達者な下ネタ野郎が加わりますので、下品ながらも楽しいイベントになると思います。皆さん、一日俺達と遊んでくださいね~」 「あの...俺、大阪初めてなんですっごい楽しみです。あと、人前に出るイベントが初めてなので、皆さんお手柔らかによろしくお願いします」 「関西がホームの俺は気合い入れて司会をしたいと思いますので、『オカマ野郎』って野次だけは勘弁してくださいね~。俺、オカマやのうてゲイなんで」 「その注釈いらないんじゃないの? とにかく、俺達4人で精一杯のおもてなしをしたいと思ってますので、皆さん楽しくいきましょう」 「では、本日のお相手は...」 「航生と...」 「慎吾と...」 「みっちゃんと...」 「勇輝でした!」

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