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ワンワン対談だワン2

「それよりさ、ちょっと飲みながら話そうぜ。こっちの部屋にもミニバーあるんたろ?」 「あります、あります。ていうか、今どういう状況で撮影してるのかお知らせしておいた方が良くないですか? ほら、雑誌には普通のお部屋とお風呂と料理の写真しか載らないでしょ?」 「あ、そうか…確かにな。オッケー、んじゃ、ここからちょっと俺の手持ちになりま~す。実はここは、今回俺らがお世話になってるホテルの貴賓室だったりしま~す。どう? すごい豪華でしょ?」 「社長さんとみっちゃんがたまたま知り合いで、特別に泊めていただいたんですよね。ここは俺と慎吾さんが使わせていただいてる部屋で…」 「俺らが使ってる方の部屋では、今勇輝と慎吾くんがとってもキュートでエッチな動画を撮影してるはずで~す。いやしかし、俺らの部屋と案外違うな。こんなシャワーブースなんて無いぞ」 「あ、そうでしたね。代わりにこっちの部屋は、みっちゃんとこの部屋より和室が一つ少ないですよ」 「露天風呂は?」 「二人で入るにはちょっと狭いかなぁって大きさですけど、ちゃんと付いてます。みっちゃんの方は?」 「ん? 洗い場で良からぬ事ができるくらいの広さの露天風呂あるよ」 「……したんですね?」 「さあね~。ま、してないとは言わないけど。しかし、こっちのこのガラス張りのシャワーブースもいいな、エロくて。良からぬ事が捗りそうだよなぁ。シャワー浴びながら、ボディーソープか他の液体かわからない物がガラスにべったりなんて、エロ妄想がガンガンに働くだろ?」 「……さ、お酒でも飲みましょう」 「ふーん、既に妄想を現実にしてるってか。お前もちょっとは我慢しろよぉ」 「俺だけじゃなくて、二人とも我慢できなかっただけです! そういうみっちゃんだって、露天風呂で散々しまくったんでしょ?」 「散々なんてしてないっての。一回だけよ、一回だけ」 「濃い~の一回でしょ?」 「俺に薄い一回なんて言葉は存在しないんで。あ、ついでだし、乱れたベッドルームとかも見ちゃう?」 「いいですけど、別に何にもないですよ」 「お? 抵抗が弱い。見られても平気なわけだ? てことは…昨日ベッドではしてないのか。おいおい、シャワーブース以外のどこでヤッたんだよぉ。知り合いのホテルなんだから、あんまりあっちこっち汚すなよ?」 「汚すようなとこではしてません! 昨日はシャワーブースの中だけです!」 「てことは、立ちバックのみ? おお、さすがは発情ワンコ。獣らしい体位じゃん」 「そ、それだけじゃないし!」 「シャワーブースで立ちバック以外となると…いやん、駅弁?」 「……ノーコメントです」 「皆さん、昨夜の航生と慎吾くんのセックスは、立ちバックと駅弁だそうですよ! いやぁ、若いねぇ」 「だって…ベッドなんて入っちゃったら、今日の仕事無視してずっと突っ込み続けるのわかってたし…昨日はほら…俺があんなんだったから、慎吾さんも絶対拒まないのわかってたし。俺なりに今日の仕事考えた上でのギリギリの選択だったんです!」 「あー、まあな…うちもそうだわ。露天風呂で勇輝から猛烈なご奉仕受けた。久々に跨がられたもん」 「……ビールがいいですか? それともワイン? 日本酒?」 「飲み過ぎてもアレだし、ビールにしとくか。おっ、ベルギーのトラピストビールあんじゃん。アイツ、やっぱり趣味いいよな…これにしようぜ」 「はーい。ツマミは無くていいですよね?」 「いらない、いらない。じっくり飲むわけでもないし。んじゃ、改めてカンパ~イ」 「充彦さん…昨日はほんとに…すいませんでした」 「おいおい、一応カメラ回してんだぞ?」 「わかってるんですけど、二人だけの時にやっぱりちゃんと言っておきたくて」 「まあなぁ…ほんと、こんな機会じゃなきゃ、今の俺ら二人きりの時間なんてめったに無いもんな。都合悪けりゃバッサリここカットしてもらおうぜ。俺の方こそ悪かったな。昔の事ちゃんと正直に聞いてたんだから、もっと早くにきちんと話すか、そうじゃなきゃ言葉だけでも選ぶべきだったと思う」 「いえ、充彦さんは何も悪くないです。俺が勝手に八つ当たりしちゃっただけですから。たぶん、昔の辛かった頃の事も笑い話みたいに話せる友達がいる充彦さんの事が羨ましくなったんだと思います。俺はまだあの頃の事を笑い話にはできなくて…一緒に笑い飛ばしてくれるような友達もいなくて…」 「……航生、もう少し飲みたいから付き合ってくれるか?」 「じゃあ、ウイスキーと氷用意してきますね」

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