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大阪LOVERS【10】
普通にちょこんとソファに座る勇輝に、俺は小さく首を振る。
その座り方の何が悪いのかわからないらしい勇輝のすぐそばに立って腕を組んだ。
「もっと浅く腰かけて」
「浅くって...こう?」
辛うじてケツが引っ掛かっているだけのような状態にさせて頷く。
「うん、まあそれでいいよ。じゃあ、そのまま後ろに凭れて」
「え...?」
座るまでは素直に従ってきたものの、さすがに少しだけ躊躇いを見せた。
まあ、そりゃそうか。
全裸にさせられた今の姿で背中を背凭れに預ければ、頭をもたげたペニスを晒して自ら腰を突き上げているような格好になる。
けれど俺はその躊躇いを許さなかった。
「ほら、さっさとしろよ。後ろに凭れたら脚しっかり開いて、ソファに乗せろ」
勇輝の足首を掴み強引にそれを開かせると、座面にチョンと軽く乗った腰の両側へと据える。
まあ、いわゆるM字開脚ってやつ?
それもごく浅く座らせてるから、ペニスだけでなくアナルまでが俺からは丸見えの状態。
おそらく初めてであろうそのポーズはさすがに恥ずかしいのか、顔を背けながら必死に膝頭を合わせようとしていた。
それでも上げさせられた足を床に着けようとはしないのだから、本心から嫌がっているというわけではないはずだ。
寧ろこれから自分がどう扱われるのか、その先には何が見えるのか、期待すらしているのかもしれない。
「充彦ぉ......」
心細げな、しかしどこか媚びるようにも聞こえる声。
俺はその姿のままでじっと指示を待っている勇輝の頭をヨシヨシと撫でてやった。
「これから勇輝には目一杯気持ち良くなってもらうから。嬉しいだろ?」
「......はい...嬉しい...です」
勇輝の目線は、ローブと下着で隠された俺の下腹部で止まる。
しかし今与えるのは、その視線の先にある最も勇輝の欲しがっている物じゃない。
俺はポケットから、勇輝の求める物とは似て非なるパールホワイトのそれを差し出した。
「え、何...これって......」
「ん? 知ってるだろ? アナル用のバイブ。撮影では女の子に使ってた事もあるじゃん」
「いや、だって......」
驚いて足を下ろしそうになった勇輝の手の中に、その細くて長いバイブを強引に握らせる。
「ちゃんとローションも買ってあるし、ローターも用意してある。だからこれで、今からアナニーショーしてみな...俺によく見えるように」
フルフルと勇輝は首を横に振る。
放り捨てようとしたバイブを、勇輝の手ごとしっかりと握った。
まあ嫌がるのも拒否するのもわからなくは無い。
翌日の撮影の為であればごく稀にオモチャを使う事もあったけれど、あくまで撮影で使うとなった時だけだった。
まったくのプライベートのセックスであれば、お互い機械を使う事は好まなかったし、何より俺は俺自身の手で勇輝の快感を高めてやりたい。
勇輝が自らそれを握る事はおろか、俺がこれを手にする事なんてあるはずもなかった。
「勇輝はアナニーはしないの?」
「しない...したこと...ない......」
「あ、そう...じゃ、尚更だな。余計興味出てきた。自分の手で目一杯気持ちよくなって、勝手に一人で乱れてるとこ見せて。ちゃんと上手にできたら、今度こそお前の望んでるモノやるよ」
「そんなの無理! 充彦じゃないと気持ち良くなれないってば...充彦とじゃないと無理......」
まったく嬉しい事を言ってくれる。
それならそれで、本当に俺でなければダメなのか実証してもらおうじゃないか。
小さなボトルからドロリとローションをバイブに垂らすと、その先端をクリクリと晒された窄まりの中心に押し付けた。
「勝手にチンポ扱くなよ。それじゃただマスかいてるだけだから。さすがにいきなりケツだけでってのは難しいかもしんないし、このローターだけは使っていいよ。こいつの太さじゃ物足りないって中に一緒に入れてもいいし、チンポへの刺激が欲しいならその頭に当ててもいい」
「止めて...俺、充彦がいいよ...こんなのやだよ...お願いだから...ちゃんと充彦ちょうだい......」
「俺が勇輝を欲しくて欲しくて仕方ないってくらいにイヤらしくよがってみろよ。そしたら、もうこれ以上無理だってくらい、俺の全部をやる。ほら、今日は俺がご主人様じゃないのか? ご主人様の命令にはどうすんだ?」
ずいぶんと細めに作ってあるせいか、僅かに力を加えるだけでバイブの先端はツプと容易く体内へとめり込んでいく。
たっぷりと纏わせたローションのヌメリもあって、そこに無理な力をかける事は無かった。
「ほら、ここ握れって。自分のペースで奥まで突っ込んでみ? ちゃんと全部見ててやるから」
多少無理な体勢ではあったけれど、ありがたいことに勇輝はかなり体が柔らかい。
右手を取りバイブのコントローラー部分を握らせると、上から俺の手を添えた。
そのまま数度、ゆっくりとそれを出し入れすれば俺は本気だとさすがに諦めたらしい。
腹を括ったのか、それともどうしても早くその先に進みたかったのか...勇輝はようやく自分の意思でそれをグッと強く握りしめた。
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