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2.まさか…

5時少し前、沙苗はエプロンを外して帰る支度をして、あの河に向かう。 待ち合わせ場所まではお店から一本の道を少し行くだけ。 『終わったよ。今向かうね』 そう和彦にメールを送ると、すぐに了解とのメールが返ってきた。 ワクワクする気持ちを抑え、電気の点いた道を歩いていると、目的地であるあの河の近くに人が集まっていた。 何かと思い、近付いてみてした。 人を分け入って見ると、大型のバイクがグシャグシャになって転がっていて、その周りにはヘルメットや携帯が転がっている。 見た事がある。何度も何度も。 直ぐ横には赤色灯が回っている救急車が停まっている。 落ちている携帯が誰の物か直ぐに分った。和彦の物だ。白の携帯に付いているお揃いのキーホルダー。 …まさ、か…。そんなことないよ。っだって‼︎ だってさっきメールを……。 認めたくなかった。 ヘルメットも和彦の物。元は白いのに、ステッカーをびっしりと貼っている為にカラフル。 そしてそれが和彦のだと確定させたステッカー。一緒に作った世界に1つだけのイニシャルの入りの赤いステッカー。 嘘だ、嘘だっ、嘘だ‼︎ 絶対違う‼︎ そんなの、有り得ない‼︎ 和彦が事故にうなんて!?

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