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「んっ……はあ、」 「うん、ちゃんと全部出来たね。いい子いい子」  教えた動作を一通り終え、最後に裏筋をなぞられてひとまずフェラは終了。さて、次は何を教えようか。  ベッドに腰掛けた俺の足の間で、床にぺたんと座り込む千尋の髪を撫でながら考えていると、ふと違和感。 「えっとー、千尋? フェラはもう終わったからいいんだよ?」 「んんぅ、んむ……ん、」  ちゅぱちゅぱと可愛らしい音をたてながら奉仕を続ける千尋。俺のソレを咥え込んで膨らんだ頬を撫でると、不満げな視線を向けられる。 「ん……佐伯さん、イってない」 「え? あー、そっか。さっきは千尋イった所で終了だったもんね」 「ん、だからやる……んっ、んん……ん、」 「ふふ、可愛い」  良いじゃん千尋。その心意気とサービス精神は大事だよ。ぎこちなくて必死な姿もポイントが高い。やっぱり素質はあるんだよな。顔も声も可愛いし。これは育て方を間違えないようにしないと。 「んんっ……ん、うう~……」 「こらどうした。休むな休むな」 「っ、無理じゃんか! 佐伯さん全然イく気ない!」 「ああ、バレた?」  勃ち上がってはいるものの、それ以上の反応が全く無いソレ。他の事考えてた。そうへらりと笑ってみせると、盛大に睨まれながらぎゅ、と思いっきり握られた。 「痛い痛い痛い」 「むかつく! 俺こんな頑張ってんのに!」 「ごめんごめん。次は集中するから続きシて?」 「そんな事言ってまた……、う、わ……」  熱く脈打ち、硬度を増していくソレから思わず離れた千尋の手を掴み、先を促す。 「っ、す、ご……さっきと全然違う……」 「だから今度は集中するって言ったじゃん?」 「集中って……」 「千尋を、頭ん中でぐちゃぐちゃに犯す事」 「……っ!」 「ほら、舐めて?」  真っ赤になった顔を見つめると、すぐに目を逸らして俯く。あと、少し。追い討ちをかけるように耳元へ。 「こんな中途半端なモンに犯されたって、お前は満足出来ないだろ?」  反射的にまた離れようとする震える手を掴み、ソレにしっかり押し付けると、びくりと肩が揺れた。 「ねえ千尋、シて?」 「あっ、ああ、やあ、っ……」 「コレ、欲しくないの……?」 「っ、あ、あぁっ……ンあ、……」  まったくお前は、淫乱のくせに起動が遅いから。 「あぁあっ、欲、しい、欲しいぃ……っ!」 「ふふ、いい子」  俺の方が先にスイッチ入っちゃったじゃん。 「んあ、んんっ……んむ、んんんっ」  頬いっぱいに俺のモノを咥え苦しそうに眉根を寄せるが、その動きは止まらない。目尻に溜まった涙を指先で掬ってやると、物欲しそうに潤んだ瞳が向けられた。 「まだダメ、」 「んんっ、んん、」 「千尋だって、もっと大きいのが欲しいでしょ?」 「あ……んんっ、んむ、んっ」  千尋のモノはもう腹につくくらいに勃起していて、先ほどからもじもじとすり合わせている内股は先走りで濡れている。  "こんなに喜んでしゃぶりついてるなんて、お前は救いようの無い変態だね"  そう言ってソレを踏みにじってやりたい所だが、残念ながら千尋にはまだそんなプレイを楽しめるような経験値はない。でも素質はある。絶対に。  顔も身体も、つくづく俺好みだな。いっそ調教でもして無理やり覚えさせ……  どくり、 「んンっ! んっ! げほっげほっ!」 「あ、ごめんね。大丈夫?」  頭に浮かんだ光景に反応して先端から溢れた先走りが、思いきり喉に絡んだらしい。不意打ちを食らって咳き込む千尋。でもモノから手を離さないのが可愛い。 「千尋はこれから先、何人の男と寝るんだろうね。何十人、いや何百人?」 「ッ……! ん、あ、」 「ふ、想像しちゃった?」  にっこり笑いながら頭を撫でてやると、その手に甘えるようにすり寄りながら目を閉じる。可愛いな、本当に。  そう、“可愛い”。今はこれだけでいい。わざわざ調教なんかしなくても、その内絶対に完成するんだから。 「でもね、ちゃんと覚えておくんだよ? お前のハジメテを奪ったのは、コレだからね」 「……っ、……あ、あァあっ、」 「ずっと、これからも、この先も、お前を一番喜ばせるのは、コレ、だからね?」 「ああっ、や、佐伯さっ、あああっ、んあっ!」  びくりと肩を揺らしながら俯き、必死にイくのを耐える千尋。その震える唇に先端を押し当てれば、また健気に奉仕を再開する。  頭を掴んで喉奥まで一気に叩きつけたいけど我慢。ゆっくりと前後に腰を動かしながら、真っ赤に染まった頬に流れる涙を指先で掬う。 「でも大丈夫。忘れないように、死ぬほど犯してあげるから」 「あ、ああっ、いれて、っ、いれてほしッ……!」 「コレの形も味も色も、忘れないように、死ぬほど叩き込んで、ぐちゃぐちゃにしてあげるから」 「ああンっ、やあぁ……、いれてっ、もっ、イっちゃ……やあっ、アあぁあッ、」  自分のモノを握りしめて果てた千尋は、こてん、と俺の足に頭を乗せたまま熱い息を吐く。そのもう片方の手には白濁に汚れた俺のモノ。 「よく出来ました、」  髪をさらりと撫で、ご褒美のキスを落とした――…

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