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「ひあアっ……あぁっ、やあぁっ……」 「んっ……んむ、んんっ」  一度射精している自身は、裏筋を這う舌の動きに一々敏感に反応する。  上下するアヤの頭を押さえつけながら喉をさらけ出して喘いでいると、ぐちゅぐちゅと竿を扱いていた指先がゆっくりと下の方へ伝っていき、入口をするりと撫でる。  自身を溶かす口と舌での激しい愛撫と、後孔に優しく与えられるもどかしい愛撫。背中をぞくぞくと走る快感に身をよじる。 「ひっあぁア……っ、」 「ンっ……っ、んむ……ンん、」  咥内で果てた自身をくわえたまま、アヤがごくんと喉を鳴らす。名残惜しく離れていく細い指を頭の片隅で意識しながら、余韻に浸ろうと目を閉じた。  が、それだけでは終わらなかった。あろうことかイったばかりの尿道を舌先でぐりぐりと刺激され。 「ひッああぁっ、アヤっ、イったからあっ……やあぁ、」 「んっ、じゅぷ……んむ、んんっ」 「ひっ、あっんんぅ、あア……っ」  涙で視界がぼやける。  俺の秘部に顔をうずめるアヤの髪をぎゅっと掴んで、与えられる強い刺激にただただ高い声をあげる。 「じゅぷ、んっ、んんっ……ン、」 「むりっ、またくるっ、あぁっ……だめっ、いっああアぁ……っ」  睾丸をぐちゅぐちゅと揉まれ、じゅ、と吸い付く唇に流れ込んでいく精液。  何度か竿を扱いて、全てを絞り取るように熱く絡みついていた舌がようやく離れていく。  ごくん、可愛く喉を鳴らして微笑むアヤを視界の隅でとらえて。そこでとうとう意識を手放した。 ―――― 「んん、ぷはっ、」  喉に絡みつきながら流れていくちいちゃんの精液。随分と薄く、量もほんのわずかしか無かった。 「……んにゃ? まだ3回目なのにもうこんなに薄くなっちゃってる。駄目だよちいちゃん! せめて5回は……あれ?」 「……」 「ちいちゃん? おーい」  ぐったりとシーツに沈むちいちゃん。  ほっぺたをぺちぺち叩いてみるが何の反応もなく。 「むむ、寝ちゃった……」  たった3回で気絶落ちなんて、相変わらず体力無いなあ。  気持ちいとすぐ流されちゃって演技どころじゃないし、最後の方は泣きじゃくりながら喘ぐだけだったし……。  可愛かったけど、男優としてはまだまだ! こんなんじゃNo.1なんて程遠いよっ! 「でも大丈夫だよちいちゃんっ。アヤがNo.1を守って待っててあげるからね」  静かに寝息をたてるちいちゃんの髪を優しく撫でてあげる。  くすぐったそうに身をよじるのが可愛い。  ちいちゃんならきっとなれるよ、No.1。  だからお願い、 「……早く、アヤをここから引きずり下ろして」  早くしないと、アヤ壊れちゃう、  大っ嫌いな“弱いアヤ”が出てくる前に、大好きなちいちゃんにぎゅっと抱きついてゆっくり目を閉じた。

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