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赤(伊織×結城)
※暴力、流血表現注意
「ツバサ、」
涙でぐちゃぐちゃに濡れた頬に咲く“紫”の痣を撫でる。綺麗な色。スキ。
でもこれはすぐに“青”や“黒”に変わってしまう。俺の嫌いな色に変わってしまう。
「ツバサ、」
だから、大好きな“赤”で上書き。
キラキラ光るナイフで一本の線を引く。“赤”で綺麗にする。
そしたら、ちょうどツバサが身をよじるから。綺麗な“赤”はねじ曲がって汚い“赤”になる。
「むー……」
なんでだろう。うまく出来ない。
シュン君に切り刻まれて帰ってきたツバサは、本当に本当に綺麗だったのに。
俺じゃうまく出来ないや。
「ツバサ、起きテ、」
耳元で小さく囁いてから、振り上げた拳でツバサを起こしてあげる。ゴキュ、変な音がして、ツバサの鼻がいびつな形になってしまった。
あーあ、またしばらく仕事休まなきゃネ。
まるで蛇口が壊れた水道みたいに、ゴポゴポ止まらない“赤”に見とれていると、ツバサが切れ長の瞳からまたボロボロと涙を零して。ごめんなさいごめんなさいもうやめてって。
「ふふ、嘘つき、」
「っ、あ……ッ!」
嫌がりながらもしっかり勃ち上がってるソレを指先で撫でれば、小さく喘いで真っ赤な顔で俯くツバサ。かわいい。
所々に血が滲む後孔に熱いソレを押し当てて、逃げようと身をよじるツバサの前髪を掴み上げる。
「今日は俺オフだからァー、一日中相手してアゲル、」
「い、伊織、や……めっ、ッ、あぁア……!」
小さく聞こえた悲鳴に目を閉じて、少しも慣らしていないソコに熱を押し込んだ。
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