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第411話※

「っ、お願っ…許して、火宮さ…」 グチュッと後ろから上がった水音に、俺はぐっと唇を噛み締めて俯いた。 店から連れ出された俺は、外で待っていた車に乗せられて、マンションまで帰って来た。 そのまま真っ直ぐに寝室に向かった火宮に裸に剥かれ、今は、ベッドの端に腰掛けた火宮の膝の上にうつ伏せで乗せられて、蕾にバイブを突っ込まれているところだ。 「ひ、ぁぁ。ふっ、アッー」 グチュッ、グチュッと火宮の手でバイブを抜き差しされ、その度に悲鳴が漏れる。 パァンッ! 「っ、あぁっ!」 「ククッ、はしたない。腰が揺れているぞ」 時折叩かれるお尻がピリッと痺れる。 っ…。 「だって…」 「堪えろと言っているだろう?」 ニヤリ、と、見えなくても分かる、愉悦の笑みを浮かべているんだろう火宮の声が響き、またもパァンとお尻を打ち鳴らされた。 「ひぁっ、あぁっ!」 ぶたれた衝撃で、反射的にナカを締め付けてしまうからたまらない。 意地の悪い火宮は、確実にその瞬間を狙って、ナカをズブッと穿ってくる。 「もっ、やぁ…許しっ」 「クッ、もう弱音か?まだまだ甘いぞ」 愉しげに喉を鳴らした火宮に、また1つお尻を叩かれ、グチュグチュとバイブを抜き差しされた。 「ふっぁぁぁ、あぁっ」 たまらず身悶えた身体が、勝手に火宮の太腿に、中心を擦り付けてしまう。 「ククッ、イったら鞭だぞ」 「あっ、あっ、やだっ」 「ほら」 パァン、とまたお尻をぶたれ、その衝撃にビクンと仰け反ったら、途端にヴィーンとバイブのスイッチが入れられた。 「あっ、アッー!」 ぞわっ、と強烈な快感が湧き、ビクビクと性器が震えたのが分かった。 「あっ、だめ、やだっ、だめっ」 そんなにしたら、イッちゃうのに…。 恐怖と快感がごっちゃになった感情が溢れて、目にじわりと涙が溜まった。 「ふぁっ、火宮さぁんっ」 無意識に、甘えた声が漏れる。 「火宮さっ、お願い、止めて…」 「クッ、さっきは媚びろと言ったとき、逃げたくせに」 「っ…」 だってそれは。 うー、根に持ってるなぁ…。 「ふっ、ぅ、ご、めっ…」 仕方がないから早々に謝ってやろうとした瞬間、またもパァンとお尻を叩かれた。 「なっ、アッ。だ、めぇっ!」 バイブの動きをギリギリ我慢しているところに、その刺激はヤバすぎる。 ピリッと痺れたお尻に、ぎゅぅ、と力が入ってしまった双丘が、後ろのバイブを思い切り締め付けた。 「っーー!」 駄目だ。イッたら鞭。 ただその恐怖から、必死でイくのを堪える。 「う、う、ぅぁぁ…」 きゅぅ、と力を込めた足の指が丸まって、身体が小刻みに震えた。

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