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第499話※

「っ、あっ、やっ、火宮さっ…」 キュッと右の飾りを指で摘まれ、左の飾りにはチロチロと舌が這う。 「んっ、ふっ、あぁっ…」 ビクン、ビクンと仰け反る身体が、勝手に悦びに震えた。 「ククッ、ぷっくりと起たせて」 「ひぁっ、あぁんっ…」 くにゅっ、と舌で押し潰すように突起を舐られ、俺はたまらず身悶えた。 「クッ、イイのか?」 完勃ちだ、と笑う火宮の指が、性器に絡む。 「っ、あぁっ!やぁっ…」 胸を舌でいたぶられ、性器を上下に緩く扱かれたら、もうたまらなかった。 ヒクンッと仰け反り、晒した喉に火宮がかぶりつく。 「った…」 チクリとした軽い痛みにハッと顎を引けば、満足そうにニヤリと笑い、俺の首元を舌なめずりして見ている火宮が見えた。 「跡…つけました…?」 「ククッ、後で鏡で見てみればいい」 「っ…」 「それとも、今、鏡の前に移動してやろうか?」 それも一興、と笑う火宮に、俺はその意味を理解して全力で首を振った。 「やですっ」 「ククッ、恥ずかしがって身悶えるおまえも可愛い」 「ば…」 か、とはさすがにこの状況で口にするわけにもいかず、俺はぐっと唇を噛み締めてその暴言を堪えた。 「クックックッ、懲りないな」 「言ってませんっ」 すんでのところで我慢したし! 「ふっ、まぁいい。自分で両足を抱えて左右に広げろ」 「え…」 「そうしたら、今の暴言はなかったことにしてやる」 「っーー!」 それだって、十分な要求だとは思うのに、従わなければそれ以上のことをさせられるとでもいうのか。 「ほら、両足もソファの上に上げて、腿の内側を持って、左右に大きく開くんだ」 「っ、そ、んな…」 その恰好を想像しただけで、頬にカァッと熱が集まる。 「ん?翼?」 「っ…」 「できないのなら、無理やりしてやってもいいが…その場合、閉じられないように縛るぞ」 「っ!や、やりますっ…」 なんて恐ろしい脅しをかけてくるんだ。 ビクッと肩を跳ねさせてしまった俺は、慌てて両足をソファの上に乗せた。 「っ…」 両手でそれぞれの足を持って…。 「っふ、ぇっ…」 何これ、滅茶苦茶恥ずかしい。 ジワリと視界が滲んで、足に触れた両手がブルブルと震えた。 「刃ーっ」 うるっ、と潤んだ目を、思わず火宮に向けてしまった。 そろりと開いた足は、ほんの数センチしか広がっていなくて。 これ以上を自らの意志でなんて、とてもできそうにない。 「ククッ、縛るか」 ニヤリ、と笑った火宮は、こんなに頑張っている俺も許す気はないのか、何か紐は…なんてあたりをキョロキョロ見回している。 「っ!待っ、て…」 やる!やるから。 ここまできて、この上さらに縛られてはたまらないと、俺はギュッと目を固く閉じて、覚悟を決めて一気に両足をぐいと開いた。 「っ、あぁぁ…」 まるで自ら性器とその奥の蕾を晒すようなM字の開脚。 恥ずかしくて情けなくて、たまらず涙がポロリと零れた。 「ククッ、いい格好だ、翼」 可愛いぞ、と愉しげに笑った火宮が、不意に俺の股の間にスッと身体を割り込ませてきた。 「えっ?!」 ちょっ、そんなところに跪いて、何してんですかっ…。 火宮の行動にあまりに驚いた俺は、半分パニックになる。 「ククッ、言っただろう?今日は甘い仕置きだと」 「っ…」 「そのまま足を支えていろ」 クッ、なんて喉を鳴らした火宮の顔が、ゆっくりと俺の股間に沈んでいき…。 「っーー!」 ぬるっとした生暖かい感触に性器が包まれたかと思ったら、チュプッ、ジュルッといやらしい水音が、俺の股の間から響き始めた。

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