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第633話※
「ふっ、あっ、ンッ」
ピチャッ、クチュッと音を立てて、互いの唾液を互いの舌で絡ませ合う。
「んっ、ふ…」
ゾロリと顎裏を舐め上げられる快感に、意識を持っていかれそうになりながらも、俺は必死で片手を火宮の下肢に伸ばした。
「んんっ、ふうぅぅっ」
口内を好きに蹂躙されるせいで、鼻にかかった吐息が抜けていく。
酸欠でクラクラする頭を振りながら、俺は手に触れた火宮の昂りを、ゴシゴシと上下にしごき立てた。
「ククッ、どうせなら、こちらがいい」
チュッと音を立てて唇を離していった火宮がニヤリと笑う。
立てた人差し指がスルリとなぞっていったのは、唾液でテラテラと濡れてしまった俺の唇で。
「んっ、ふ、望むところですよ」
今日は俺が火宮を抱いてやるんだから。
ニッと笑ってスルリと膝の上から滑り降りた俺は、火宮の足の間にペタリと座り込んだ。
「ふふ、よく見ていて下さいね」
ペロリと舌で唇を濡らし、そのまま火宮の前立てに顔を寄せる。
すでに窮屈そうに盛り上がったズボンのその部分の、チャックをかぷりと噛んで引き下ろしてやれば、もっこりとした下着の膨らみが露わになった。
「んっ…」
カチャカチャとベルトを外し、ボタンもプチッと開けてやる。
はだけた股間部分に再び顔を寄せ、下着のゴムを歯で噛んで引き下ろせば、ぶるんと飛び出した火宮の怒張に、ペチンと頬を叩かれた。
「ふぁっ、ンッ」
いつ見ても大きい…。
エラが張ってビキビキと血管を浮き立たせた、どうにもグロテスクな物体。
これで最大じゃないっていうんだから、クラクラと目眩がしてしまう、中途の状態でも大きくて太くて長い立派なソレ。
「フーッ」
ふふ、可愛い。
悪戯心で息を吹き掛けてやれば、ピクンと頭を上下させるそれが可笑しくて、ついクスクスと笑ってしまう。
「んっ、あー」
コレが愛おしく見えるんだから、俺も相当どうかしてるよな…。
ぱかっと大きく口を開けて、ベッと舌を突き出して。ペロリと先端から付け根までを舐め上げれば、ググッと角度を増すソレが愛しい。
「んぐ…」
思い切ってカプッと咥え込んだそこから、むわりと雄臭さが鼻に抜け、火宮の匂いにゾクゾクと背筋が震えた。
「んっ、あっ、はっ」
大っき…。
ジュプジュプと、唾液を絡ませ火宮の性器を舌で愛撫する。
ビクビクと脈打つソレが、次第に口に含み切れないほどに、大きく太く、角度を増した。
「んっ、ぷはっ!」
えずくほどに喉奥を突かれ、思わずボロンと吐き出してしまう。
ヌラヌラと、唾液と先走りを纏った火宮の欲が、目の前で完勃ちして揺れた。
「ンッ…」
もう良さそうだな。
天を向く切っ先をツンと突つき、硬さも角度も申し分ないことを確認する。
「ククッ、ほら」
被せてくれるんだろう?と、悪戯っぽく俺を見下ろした火宮が、ゴムのパッケージを揺らして見せるのを、俺はパンッと叩き落とした。
「翼?」
「いりません」
「おい?」
「いいです、今日は。このままシたい」
いいですよね?と囁きながら、よいしょと再び火宮の膝に乗り上げる。
「クッ、おまえは、まったく」
どこで覚える、と苦笑する火宮の、目だけは艶やかにギラついていて、俺を食わんとする確かな欲情が宿っている。
「ふふ、ナマがいい。あなたを直接感じたい」
それが俺の身体にどれだけ負担か、後でどんな目にあうかは分かっている。それでも俺は、至上の笑顔を浮かべて煽り立ててやる。
余裕なくせ…っ。
ギラリと火宮の目に宿る欲情が彩りを増し、むわりと妖しい雄のオーラが色濃く湧き上がったのを感じ、悦びに胸が震えるのを感じた。
「う、れし…それでいいっ」
ヌルリと滑る火宮のペニスに手を添えて、片手は自分の後孔に触れさせる。
ぐいと蕾を指先で開き、そこに火宮の先端を押し当てれば、クッ、と詰まる火宮の呼吸が聞こえて、なんだか優越感ににまっと頬がにやけてしまった。
「っ……ハッ」
狙いを定めて、ズッと腰を下ろす。
メリッと音がしそうな勢いで、火宮の性器が俺の蕾を割り開き、ユルユルとナカに侵入してきた。
「クッ、ハッ、翼」
「んっ、刃。じんっ」
先程火宮に解され、それなりに緩んでいたとはいえ、質量がある火宮を受け入れるのは簡単なことではない。
それでも呼吸を測りながらゆっくりと腰を落としていく俺を、火宮は大人しく見上げていた。
「ふふ、かわい…。そのままじっとしていて下さいね」
ズプズプと、俺の尻に大人しく犯されていく火宮の肉棒が嬉しくて、俺の頬は緩みっ放しだ。
「んっ、刃。じん」
目の前で、大人しく俺の行為を受け入れる火宮が愛おしくて、なんだか可愛い。
俺は愛おしさをいっぱいに込めて、その目の前の身体を抱き締めた。
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