「な、なにこれ…」 四つん這いの背中側から、スルリと前に回ってきた火宮の手が、パチンと性器の根元に何かをつけていった。 とりあえず痛くはなくて、ただのリング状の物体なんだけど、きっと飾りではない。 「ククッ。さすがに知らないか？まぁそのうちわかる。後はこっちだ」 「っ…や！痛い…」 尻たぶをグイと掴まれ、左右に割り開かれた。 昼間打たれた痛みがまだ残っているそこを、そんな風に鷲掴みにされたらたまらない。 「ふぇぇ…」 「ハッ、まだ痛むか」 「んっ」 「泣いたのか」 「っ、う、はい…」 気に食わないな、と低い呟きが聞こえた気がした。 「火宮さ…ひぁっ！」 疑問を問いただそうと振り向いた瞬間、冷たい液体が蕾の上に垂らされた。 「なっ、何？」 「ただの潤滑剤だ。多少の催淫効果のある成分が入っているがな」 クックックッと笑っている火宮の顔は、完全に企み顔だった。 「催淫って…媚薬っ？」 それのどこが『ただの』なんだ。 一体これからどうなるのか、とても怖い。 「火宮さん…」 「クックックッ、それほど強いものではないさ。ほら、前を向いてろ」 「っ？…あ！」 素直に顔を戻した瞬間、ツプッと指が１本ナカに押し込まれた。 「んっ、あっ…」 「さすがに簡単に入るな」 「ふぁっ、あぁっ…んッ」 やけに滑りのいい指が、変な感じだ。 ヌルヌルと出入りする感触は、潤滑剤とやらのせいか。 「もう２本入った」 「っあ…言、わ、ないで…」 「入り口がヒクヒクしているぞ。誘っているのか？」 「やぁぁ…んなっ、やっあッ…」 実況中継とかいらない。 後ろを弄られる感覚と同時に、それを言葉でまで教えられるとか、どんな罰ゲームだ。 「ククッ、中の…ここだ」 「ひぃぁっ！やぁぁッ」 「前立腺と言う。いいだろう？」 「やぁぁ…だ、からっ、言わな…っひぁッ！」 グッとピンポイントでその前立腺とやらを押す火宮の指が、ビリビリとした快感を呼んだ。 「あっ、あっ、あぁっ。痛ッ…」 やだ。何これ。 「ひぁッ…痛っ、痛い」 「ククッ、勃たせるからだ」 意地悪く揺れる火宮の声で、始めにされたリングの意味がわかった。 「やぁ、取って…」 「駄目だ。そこまでキツく締めてはないぞ。少し我慢しろ」 「なっ、やっ…あぁっ」 その間にもナカのいいところをグリグリと刺激され、前が完全に勃ち上がった 「うぁぁ…ひ、みや、さっ…」 「ククッ。すぐに痛みなど忘れる」 「なに…うぁッ？！」 「フッ、きたか」 やばい、何これ。 突然、カァッと身体が熱くなり、ビリビリと痺れるような快感が突き抜けた。 「んっ、あぁっ！ンッーー！」 「ククッ、随分気持ち良さそうだな」 火宮の囁く低い声にすら、ゾクゾクと快感が湧いた。 「ひぃゃぁっ…いやっ、いやぁっ…」 変だ。絶対おかしい。 身体が、何もかもが、馬鹿みたいに気持ちいい。 「そろそろいいか」 「んっ、あぁっ、んァッ…」 ズルリと抜けていく指が気持ちいい。 中心を締め付ける鈍痛さえ気持ちいい。 極め付けは、肌を撫でる空気の揺れさえもが、快感を湧き立たせる。 「いやぁっ…イヤッ、怖いーッ」 「フッ、仕置きだからな。気持ちよく楽しいだけであるわけがないだろう？」 そうだった。そんなろくでもない名前がついていたんだった。 だから怖いのも我慢しろって？ 「無理ぃ…やだぁ…」 気持ち良すぎて変になる。 「さぁて、快楽地獄の始まりだ」 「ッ…」 「堕ちろ」 腰にくる艶っぽい低音が聞こえたのと同時に、ズッと指より太い何かに後孔を穿たれた。