「はぁっ、はぁっ…はぁっ…」 もう、無理…。 「うぅっ、はぁっ…はぁっ」 息が上がって戻らない。 それから結局、後２つほど残っていた球を何とか自力で排泄して、ポトリと玩具が落ちた瞬間、俺の気力は全て尽きた。 「ククッ、よく頑張った。仕置きは終いだ」 ふわりと褒めるように頭を撫でてくれた火宮の手が、手枷をようやく外してくれた。 「ふはっ…はぁっ…」 キツイ体勢から解放され、バタンと両足がシーツに落ちる。 血流の悪かった指先に血が巡り、手先がジーンと痺れる。 「ククッ、これも外してやろう。プックリと赤く熟れて、美味そうだな」 ニヤリと口の端を吊り上げた火宮の唇が、胸のリングに向かっていく。 「っ、やっ…あぁんっ！ンッ…」 ピチャッと音を立てて突起を舌で撫でられ、器用に口を使ってリングが外される。 ジンジンと痺れるような快感が湧き上がり、酷いお仕置きで萎えていた性器が力を取り戻す。 「んぁっ…やぁ…あぁッ」 「嫌？嘘つき」 ククッと笑う火宮の声が耳に吹き込まれる。 リングの外された胸が、敏感になっていて、空気が触れる刺激にも、ビリビリと快感を湧かせる。 「あぁっ、んぁ、ンッ…じん…刃…」 どうしよう。欲しくてたまらない。 身体も気力も限界だけど、心は火宮を求めている。 「ククッ、腰を揺らして、前を勃てて」 「あぁ…刃。お願っ…」 玩具の感触のままじゃ嫌だ。 まだ１度もイッてないのも辛い。 何より、火宮が欲しい。 ふらりと伸ばした手が、火宮の腕に触れた。 ギュッと掴んだシャツに、くしゃりと皺が寄る。 玩具の抜かれた蕾がヒクついて、火宮の熱を求めているのが分かった。 「ククッ、いい顔だ」 どんな顔？ 「欲情に濡れ、俺を求めて縋るその目。色っぽい」 ふっ、と楽しそうに笑みを漏らした火宮が、ズボンの前を寛げた。 「刃…だ、って…」 ギラリと光る妖艶な瞳も、緩くカーブする楽しげな口元も。 俺に欲情し、俺を求めて角度をつけた中心も。 「色気ありすぎ」 むせ返るような色香を放つ火宮が嬉しくて、ゾクンッと快感で全身が震えた。 「っ、く…」 「翼」 息を詰めるな、力を抜けと、名を呼ぶ声だけで優しく促される。 散々玩具で解されたとはいえ、火宮の太く大きな熱を飲み込むのは少し苦しい。 「っ、んんっ…あぁっ」 「ッ」 ゆるりと前を軽く扱かれ、思わず力が抜けた瞬間を見計らい、ズズッと一気に腰を進められた。 「ふっ、はっ、あっ、あぁっ…」 奥までみっしりと火宮に満たされ、ホッと息が漏れる。 ヌチュ、だとか、ジュプッだとか、ナカをゆっくりと穿たれて、気持ち良くて背中が仰け反る。 「あぁっ、んぁっ…あンッ」 「ふっ、はっ…」 あぁ、顰めた眉が、本当、色っぽい。 律動を始めた火宮の息も上がっていく。 「あっ、あぁっ…んんっ…」 「ふっ、翼」 奥を穿たれ、いいトコロを擦り上げられ、快感で目の前が白くなってくる。 「んぁっ、あっ、刃。じんっ…」 ギュッとしがみついた身体を、ぎゅうと抱きしめ返される。 嬉しっ…。気持ちいい…。 激しく腰を振られ、ガクガク身体が揺れる。 快感がどんどん高まって、頂点へと向かっていく。 「あぁっ、刃。じんーっ」 好き。 大好き。 たまらない気持ちが溢れ、もっともっとと腰を突き出す。 火宮の動きに合わせて揺れる身体を、ククッと火宮に笑われる。 「淫乱」 「っ、っ…」 「好きだ、翼。そんなおまえもな」 っー！ なんていう殺し文句。 ズクンッと下半身を直撃した。 「く、やし…」 「ククッ、ほら。もっと喘げ」 「あぁっ！」 意地悪く前立腺を突かれ、思考が散り散りになる。 「い、じわ、るっ…」 「ククッ、ほら」 「あぁっ、でも、好きっ…。好き、だからぁっ…」 あぁ、気持ち良すぎて幸せで、目眩がしてくる。 「もっと…して、いい、よ？刃がする、なら…何でも、好、き…」 もう、イク…。 へにゃりと緩んだ顔を自覚した。 「クッ…この、負けず嫌いが…」 負けた、と笑った火宮の顔が、快楽に蕩ける。 「っ、あぁっ！あっ、あぁぁぁーっ！」 ビクビクッと全身が震え、派手に白濁が飛び散った。 「くっ…」 息を詰め、軽く眉を寄せた壮絶に色っぽい火宮の顔。 あぁ、このイき顔だ…。 やばい、最高ー、と呟いたのを最後に、俺はそのまま意識を手放した。