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第227話※
「ん?ほら。それで、ローターがなんだって?」
「んぁっ…あぁっ、んァッ…」
強気に口を開き始めたのも束の間。
車内での想像を話し終え、会長室の話になったところで、俺の心はすでにポキリと折れて、早々に降参状態に入っていた。
「ん?ほら、翼」
「ひぁっ、や、あぁぁっ…」
キュッと胸の突起を摘まれて、思わず身体が仰け反った。
「ククッ、ほら、ローターを入れられて、どうされるんだ」
チラリと唇を舐めた赤い舌があまりに色っぽくてやばい。
「っ、この、どSッ…」
いつの間にかズボンと下着は膝まで下ろされているし。
上着は首の下まで思いっきり捲り上げられた状態で、肌がほぼ露出しているし。
だからうっかり反応してしまった中心が、もろに見えて恥ずかしい。
「ん?翼?」
意地悪く弧を描いた火宮の目が、これはなんだと言わんばかりに、足の間で揺れる性器を見下ろす。
間に割り込んだ火宮の膝が、グリグリと遊ぶようにそこを刺激し、頭上に両手を押さえている方じゃない手の指が絡みついてくる。
「んんっ、あぁ…んぁッ…」
そんな、絶妙な力加減で上下に擦られたら…。
ますます硬く張り詰めてしまう中心を感じて、目から涙がポロリと伝った。
「ククッ、もう降参か?」
「だ、って…こ、んな、の…」
恥ずかしい頭の中身を口にさせられて、しかもその間中、身体を悪戯されているんだから、もう堪らない。
「クッ、淫乱」
「っ、違っ…」
「その割には、中々大胆な想像をしていたようじゃないか。ん?」
それは、火宮の日頃の行いのせいで…。
「ククッ、その目。ならば期待に応えて、玩具を使ってやろうか」
「っ、期待なんてっ…」
してないから。
このどS!
「クッ、言いつけはすぐ忘れるくせに、玩具の快感はしっかり覚えているんだな」
大きくなったぞ、と笑う声が耳に触れて、カァッと顔が熱くなった。
「そんなことっ…」
「ククッ、聞こえるだろう?」
ニヤリと笑った火宮の言いたいことはすぐに分かった。
中心を擦る手の方から、クチュクチュといやらしい音が上がっている。
「だって…」
火宮の手が巧みなのもあるけれど、好きな相手に触れられれば、それは気持ちいいし感じるに決まってる。
「ふっ、翼。真鍋たちとのおしゃべりは楽しかったか?」
「っ…昔の、話…。ひ、みや、さんが…」
「ん?」
「真鍋、さんに、大切に…される、理由…」
分かったんだ。
2人の、絆。
「ククッ、妬いたのか」
「ん、っ…」
前ならね。
フルフルと左右に首を振った俺を見て、火宮の目が面白そうに細められた。
「少しは利点もあったようだが」
「じゃぁ…」
もう許してもらえるのか。
パッと期待に輝いてしまった俺は、まだまだまだまだ甘かった。
「それとこれとは別だよな」
「っー!あぁっ!」
足に引っかかっていたズボンと下着を素早く抜き取られたかと思ったら、俺自身から溢れた滑りを掬った指に、容赦なく後孔を穿たれた。
「んんっ、あぁっ、あンッ…」
クチュッ、ズチュッと上がる水音が、耳に届いて恥ずかしい。
火宮は着衣をわずかも乱さないまま、俺だけ1人、乱れに乱れているのが嫌でたまらない。
「もっ、や…」
バタバタともがく足は割り込んできた火宮の身体に当たるばかりで何の妨害にもならず、ナカを穿つ指は、浅い場所にある1点を狙って蠢いていく。
「っ!あぁっ!」
なんで1発で当たるわけ?
前立腺だと散々教え込まれたソコに、遠慮なく火宮の指が触れた。
「ククッ、イきたいか?」
「やぁっ、あぁっ、あぁんっ、んッ」
グリグリとナカの膨らみを押され、目の前がチカチカとくらむ。
堪えようもない快感の波が、怒涛のように押し寄せて。
「やだ。やだっ…」
1人だけこんなの、嫌なんだから。
「ならば自分で堪えろ」
はぁっ?
この、鬼っ!
こんな状態で、なんて無茶振りをしてくるんだ。
「ククッ、俺はイくなとは言っていないぞ?」
確かに拒否したのは俺、だけど。
「っ、手」
せめて離して。
潤んだ視界の向こうに、必死に火宮を見つめたら、ふと頭上の両手に自由が戻った。
「ん、ッ…」
ずっと上げていたせいで、肩が微妙にギシギシ痛むけど。
今はそれに構っている場合じゃない。
「んっ、あぁっ…」
容赦なく刺激されるナカが収縮し、性器は今すぐにでも弾けてしまいそうなほど限界だ。
だけど。
それでも。
ノロノロと下げた手で、俺は自身の中心の根元を…ではなく。
「ッ…」
へっへん、ざまあみろ。
グイッと捕らえた火宮のシャツの首元を、思いっきり引き寄せて。
「んっ、ンッ…」
ここでディープなキスなんて自殺行為なのは分かっているけど、さすがの火宮も驚いたんだろう。ナカの指がピタリと止まっているのは計算だ。
「クックックッ、そうきたか。この負けず嫌いが」
お望み通り、自分で堪えましたよ?
勝ち誇った顔で、にぃっ、と火宮を見上げてやれば、それを上回る艶やかな笑みが返ってきた。
「え…?」
やばい。
本能的に悟ったピンチの予感に、一瞬前の満足感が霧散する。
「ククッ、おまえこれが仕置きだということを忘れていないか?」
「っ…ぁ」
「反省どころか、まだこうも反抗してくるとは」
無謀なんだか馬鹿なんだかって?
「あ、ぅ…」
「ん?」
ニヤリ、と心底愉しげな目を向けられて…。
「だって、つい…」
うっかり挑んじゃっただけ。
「ククッ、だからこそ翼だな」
「あぁぁぁっ!」
止めたはずなのに!
また動くとかズルい。
前立腺ばかり擦らないで。
そんな強く…。
「っーー!」
文句は1つも言葉にならず、俺はあまりにあっけなく、白濁を飛び散らす羽目になった。
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