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第300話※
「んっ、くっ…」
火宮の上に乗り上がったはいいが、蕾に押し当てた火宮の先端が、ニュルッ、ヌルッと割れ目を滑ってしまい、なかなか入らない。
チラリと見下ろした火宮は、拘束された手を胸の上に置いて、ニヤニヤと下から俺を眺めていた。
「っ…」
くっそう…。
そりゃ、縛り上げたからには、手助けしてくれとは乞わないけれど。余裕をかまして観察されているのもムカつく。
「っーー」
やってやるし。
硬く上を向いた火宮を握って、滑らないように位置を調整する。
「んっ、んンッ…」
ゆっくりと落とした腰に、ビリッと痺れるような快感が湧いた。
入っ、た…先っぽだけだけど…。
ググッと蕾が広がる感じがして、背中が知らずのうちに仰け反る。
「んっ、く…」
苦し…。
ズズッ、ズブ、と襞を擦り、ナカを掻き分けて進む熱の圧迫感がすごい。
「ふっ、あっ、火宮さっ…火宮さんっ」
あぁぁ、入ってくる。
いつもより深い…。
突き上げられているわけでもないのに、自分の体重で、奥まで穿たれる感覚が少し怖い。
「んっ、あぁっ、はぁっんッ」
それでも思い切って腰を落としたら、パチュンッ、とお尻が肌についた。
「っぁ、んっ…入っ、た…」
ゼィゼィと息を上げながらも、どうだ、と火宮を見下ろしてやる。
「ふっ…」
「んな…」
少しは悔しがってくれるかと思った火宮は、馬鹿みたいに蕩けた甘い甘い目をしていた。
「っ…バカ」
きゅぅん、と下腹部が震え、ナカがぎゅぅっ、と締まる。
火宮の形をはっきりと感じて、ゾクゾクと背中を快感が駆け上がった。
「クッ、それはクるな」
無意識だし!
意図的に締めたわけじゃないナカを悦ばれても。
だけどギラリと欲情を光らせた瞳が嬉しい。
「ほら、それから?」
火宮を全部飲み込んだだけで止まっていた俺の身体を、ゆさっ、と下から突き上げてくる腰が憎い。
「余裕、な、のっ、ずるい…」
ひぃん、悔しいけど、もういっぱいいっぱいだよ。
だけど火宮は一瞬揺さぶっただけで、また何も動いてくれそうもない。
「翼?」
「っ、いま、動き…」
そっと腰を上げていけば、ズズッと音がしそうな感じに、楔が抜けていく。
「っ、あ…。んっ」
抜け切る、という寸前に、またストンと腰を落とせば、ズプッと奥の奥まで切っ先が届いて、ビリビリと全身に電撃が走った。
「ひぃぁっ…あぁっ、あんっ、あッ」
やばい。
気持ちいい…。
ナカを、奥を、擦って穿つ火宮の性器にきゅんきゅんと内壁が絡みつく。
もっと、もっとと欲深く振り立てる腰は、もう理性では止まらない。
「あっ、あっ、火宮さっ…刃。じん、きもち…」
足を突っ張り、腰を浮かせては落とし、ズンズンと火宮の上で跳ねる。
「クッ…」
あぁ眉を寄せたその顔。
少しは感じてくれているみたいだ。
ググッと、勢いを増すナカの性器に、うっとりと悦びが浮かぶ。
「お、れ、もっ、あな、たを…」
気持ちよくできるんだから。
無抵抗にされるがままになっている火宮というのも、なんだかたまらない。
「俺にもっ、Sっ気が、あった、か、な…」
両手を縛られて、俺に犯されているみたいに下にいる火宮の姿に、ゾクゾクする。
「ククッ、翼、顔を寄越せ」
「なっ、に…?」
腰を振るので精一杯なんだけど。
「キスを、させろ」
きゅんっ、と締まった後ろで、火宮の腰がピクンと跳ねる。
「ふっ、ぁ…わか、んな…刃、じんっ」
「クッ、この光景も眼福だが…足りないな」
ニヤリ、と笑った火宮が、ぐっと腹筋を使って起き上がる。
「んな…」
ペロリと舌なめずりをした火宮の顔が、完全に雄のものになっている。
「っ…」
放出される野生的な色気に、ゾクゾクッと下腹部の奥が震えた。
「どうせ上で踊ってくれるのならば、もっと…」
なっーー!
ハラリと解けたネクタイは、どんな手品だ。
今日は俺がするはずだったのに。
ガシッと掴まれた腰を、目一杯持ち上げられて…。
「ひぃぁぁっ!」
派手に落とされたのと同時に、下からも突かれ、さらには深いキスまで与えられて、たまらず中心からは白濁が飛び散った。
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