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第3話

 ツンデレなんだ。  俺の彼氏はツンデレだ、と和己は常日頃思う。  告白してきたのは律なんだから、愛されてるのは間違いない、と思う。 『暇だから、僕。尾形くんと付き合っても、いいよ?』  こんな言葉で、告白されはしたけれど。  それでも可愛い律は、学校中のアイドルだったので、和己は舞い上がった。  これほどのツンデレくんとは、知らなかったから。 「それはそれで可愛いけど」  でも、俺をおもちゃにして嬲って遊ぶのは、いいかげんやめて欲しい!  それが、彼特有の愛情表現だとしてもだ。  以前、単刀直入に頼んでみたことがある。 『律、そのお前のツンデレな態度はやめてくれないか』 『ツンだけでお願いします、ってこと? 和己くん意外にドMなんだね』 『違う!』  万事が、この調子。  さすがに疲れてきた頃に、クリスマスがやってきた。

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