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第10話

 胸の乳首を舐めていた舌は、しだいに腹に下がっていった。  腹から下腹部へ、そしてボトムのジッパーを荒々しく下ろすと、すでに勃ち上がった律のペニスが躍り出てきた。 「何だかんだ言って、感じてるんだな。もう、こんなにしちゃって」 「和己くん、けだものが人語を喋るのはおかしいよ」 「うるさい!」  かねてから計画してきたとおり、和己はそのペニスを思い切って口に含んだ。 「ああッ!」  やった。 『あッ』から『ああッ!』に格上げだ!  正直、男のものを咥えるなんて初めてだし、考えたこともなかった。  だが、これも律を乱れさせるための算段だ。  ネットでフェラのやり方は調べたし、イメージトレーニングも散々やった。 「和己くん、そんなこと、やめ、てよ」 「……」  口にモノを入れているので、喋れない。  ただひたすら、和己は律をしゃぶり、吸い、舐め上げた。  静かな屋外。  じゅぽじゅぽと、和己のたてる音だけが響く。  ひどく遠くに、救急車のサイレンの音が聞こえる。  その音に、律は急に外で犯されている事に焦りを覚えた。 「ね、もうやめよう。こんなとこ、誰かに見られたら」 「見られたって、ヤるぞ。なんたって、けだものだからな」

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