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第10話
自分で入れろって言った癖に……。
恨みがましくそう思うが、これをどこかで期待していなかったかと言われると返答に困る。
「ウミは動くな」
荒い息を抑えながらそう命令したが、ウミはニヤニヤと笑って俺を見上げている。
「ナツが大変そうだったから手伝っただけだよ」
「童貞のくせに……」
「今、童貞じゃなくなったんでしょ?」
「まだ、童貞、みたいな、もんだろっ……。中で、イって、ねーんだから」
「すぐに、イくから……、ナツ、童貞の俺、味わってよ」
「あっ、すぐに、イかせて、やるっ……!」
くずおれたいのを我慢して、俺はウミの上で踊るように跳ねる。ウミにも客にも結合部がよく見えるように動くのはキツいけれど、動き出すのと同時に腰に添えられたウミの手に励まされて、ウミを追い上げる動きを続けた。
けれど胎の奥深くまで届くウミのソレに俺の方が先にイかされてしまいそうだ。
ウミからは見えないようにシャツで隠してはいるが、小さなパンツの布は俺のモノで限界まで伸びて、先端からダラダラと垂れる雫で濡れている。
更に俺がウミの上で跳ねる度にソレも跳ね、パンツの布でこすられるもどかしさがたまらなかった。
けれどウミに触ってくれと頼むことも、ウミに見られることを承知で自分で慰めることもできず、ただウミの上で踊り続ける。
「ぅっ、あっ……」
俺の声とは違う、低い恐ろしく官能を刺激するような掠れた声が聞こえ始め、俺の中のウミが大きさと硬度を増す。けれど、俺の限界も近い。
あと、少し……。
そう自分を励ましたところで、添えているだけだったウミの手に力が入り、下から突き上げられる。
「あっあぁぁぁっ」
限界が来て、身体が倒れるのをウミの手が支えた。パンツの中で欲望が弾ける。
立て続けに容赦なく突き上げられパン、パンと身体のぶつかる音が響いて、強がりを崩された。止まらない叫びが漏れ続け、涙もよだれも流しただらしない顔で強すぎる快感にイキ狂う。
もうダメだと思うのに、言葉にならない叫びだけが喉を突く。
「イク、イクッ……、ナツ……、ナツっ、イクッ」
イク瞬間の、ウミの声だけが頭の中に響いた。
名前を呼ばれて、信じられない程の快感に身を委ねる。
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