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第13話

「俺、どんくらい落ちてた?」 「少しだけ……、1、2分じゃないかな」  不安気になウミに聞くと「すげー不安だった」と小声で付け加えられる。  まぁ、そうだろうな……。ウミには悪いことした。  流れたままの涙をウミに舐め取られ、くすぐったくて思わず顔を背ける。 「ごめっ……。あの、まだ続けないといけないよな?」  小声で遠慮がちに聞かれる。 「わりぃ、平気だから続けて……」  そう言って『もう平気だから』と間近なウミの顔を追いかけて頬にキスをした。 「少し、乱暴でもいい? それとも優しくする?」  小声で確認されて、お優しいことで……と茶化してみるが、心は温かくなった。 「壊れたりしねーから、好きにしろよ」  言外に乱暴にしても平気だと含ませたのに、触れて来るウミの手は優しかった。 「なんだよ、じれってーな……。んっ、もっとちゃんと触れ……」 「気持ち良さそうだったし……、快楽堕ちってのも悪くないよな」  ふわふわと優しく撫でる手に焦れて身を捩ると、胸の先を口に含んだまま返事をされる。 「快楽堕ちって……」  どこのAVだよと笑おうとして、この状況がAVだよと冷静な俺が突っ込んだ。 「そんなんより、もっと強くしろって!」 「ふぅん、強いのが好きなんだ?」  二度達して頭がハッキリしたのかようやく状況に慣れたのか、何となくウミの様子が違う。

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