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第17話

 ぼんやりと考えていると、ズンと強く突き上げられて現実に引き戻された。 「うぁっ、あぁっ!」  終わりが近いのかウミのソレは一層大きく張り詰めて、抜き挿しが早く激しくなる。切羽詰まったウミの声が聞こえた。 「あー、っ、ナツ、ナツ、イキそうっ」  早くイッてくれないと、また落ちちまう……! 「イッて、ウミ、もうイッて」 「ナツ、一緒にイって!」 「あっ、ダメ、ダメッ……、も、イッて、るぅぅ……、も、ダメ、だって……ぅぅっ」  もう、ダメだって言ってるのにナツはなかなかイかず、あまりの苦しさに涙が出る。 「ナツぅぅ」  腰を掴んでいたウミの手が離れ、後ろから覆い被さって抱き締められる。 「ナツ、ナツ……」  ひたすら名前を呼ばれて、グッグッと腰を押し付けられる。 「ナツゥっ……」  ビクリビクリと痙攣するような動きに、胎に出されているのがわかった。 「あっ……」  時間を置いて、身体の中から何かがせり上がる。遅れてやってきた心地よい快感に身を委ねる。 「ぁっ、ウミぃ……」  名前を読んだら、涙が出た。 「……ナツ」  抱き締められて名前を呼ばれると、涙が止まらなくなる。  温かくて大きな身体に包まれて、時間が戻ってゆく。 「……ウミ、ウミ」  大好きだった名前を何度も呼ぶ。その度に「ナツ」「ここにいるよ」とウミは応えてくれた。  これは旺実じゃないってわかっていたけれど、ウミの優しさに溺れる。

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