9 / 19

・・・

懐かしい夢を見ている。 あの時は毎日遊んでいた公園。 男の子が二人、サッカーをしていた。 それを俺は夕暮れのなかベンチに座り、なんとなく眺めている。 二人の心底楽しそうな笑い声が聞こえて、ああ、もう二度とあの頃には戻れないんだとわかってしまう。 一瞬、強い風が吹いて、空に舞う鮮やかな紅葉。 足元まで漂って、落ち葉の上へ重なった。

ともだちにシェアしよう!