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怠いからだを引きずってベッドからでたのは昼の2時。 それも空腹に負けて仕方なくだ。我ながら寝汚い。 壁一面のクローゼットを開けて適当にシャツを拝借する。袖が余るのは10センチの身長差故で、どうしても彼シャツ感が出てしまう。 まあ彼氏だけど。なんかムカつく。 ズボンは裾を一々曲げるのが面倒なので履かない。 ベッド近くに落とした筈の下着は洗濯に回されているだろうし、誰もいないならいいか、と結局素肌にオーバーサイズの白シャツだけでリビングにでた。 広いリビングを横切って洗面所へ向かう。ダイニングキッチンを横切る際に、シンクに半分ほど珈琲が残ったマグカップがみえる。 忙しいのかなぁ… 昨日もやっと会えたって言ってたのに今日の朝からまた仕事だし。 ちゃんと休んでるんだろうか。 生活感のない綺麗すぎる部屋が一体何日帰っていなかったんだろうと反って心配になる。 それに久しぶりだと一回がねちっこい。昨日何度自分だけイかされたか正直途中から覚えていないし、散々啼かされた喉は枯れてイガイガする。 大きな鏡が壁に埋め込まれた洗面台で、自分用の歯ブラシで歯磨きをする。口を濯ぐとそのままシャツを脱いで風呂場の扉を開けた。 黒いタイルに手をついて、鈍い身体を支えながらシャワーのコックを捻ると温かい飛沫が吹きだす。 扉がわの壁に付けられたガラス製の台からシャンプーを手に取った。 家主がトリートメントまでこだわっているせいか、必然的に使う俺まで風呂に入る度に癖っ毛の短髪がさらさらになって、最近は寝癖すらつかない。 佐藤さんはいつも横髪を綺麗に撫で付けて固めているが垂らした前髪はツヤツヤでキューティクルがスゴい。イケメンは髪質まで違うのかと嫉妬を通り越して感心してしまう。 誠も綺麗な黒髪だった。 今では脱色して金に近い茶髪になってしまったけど。 変わらないもの等ないとわかっている。でもやっぱり、いつも隣にあった存在が離れるのは、寂しいし、苦しい。

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