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第六章 図書館デート?
玄馬は幸樹を抱く腕の力を少し緩めて、キスを続けた。
初めての時のキスではない。
そっと舌を出し、幸樹の唇を舐めた。
歯茎を探り、歯列をなぞる。
そして、薄く開いた彼の咥内へ忍びこんだ。
「ん……、ぅん……」
小さな声が上がったが、玄馬の下は幸樹のそれを捕まえた。
可愛い滑らかな舌を舐め、絡めた。
いつのまにか、幸樹の手が玄馬の袖を必死でつかんでいる。
震える彼の舌は応えることを、迷っている。
無理強いはせず、玄馬は幸樹から去った。
「はぁ、はぁ。玄馬さん……」
「これが大人のキスだよ、幸樹」
腰がくだけて、壁にもたれた背が低いところにある幸樹。
そんな彼の白いシャツのボタンに指をかけ、玄馬は一つずつていねいに外していった。
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