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第六章・5
腰をやりながら、玄馬は幸樹にささやいた。
「赦してほしいのは、私の方だ。もう我慢できそうにもない」
挿れてもいいか?
耳元で、低い甘い声が誘ってくる。
まるで、悪魔のささやきだ。
ふるっ、と震え、幸樹は身体をずらした。
彼の蕾が、玄馬の先端をとらえた。
「幸樹……ッ」
歓喜に満ちた声を上げ、玄馬はゆっくりと幸樹の中に挿入っていった。
まるで飲み込まれるかのように収まってゆく、ペニス。
内壁が蠕動し、さらに奥へと玄馬をいざなってゆく。
「っく。中の味、すごいよ。幸樹」
「玄馬さん……、玄馬さん!」
後ろから貫かれ、幸樹は倒錯に似ためまいを覚えた。
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