50 / 195

第六章・5

 腰をやりながら、玄馬は幸樹にささやいた。 「赦してほしいのは、私の方だ。もう我慢できそうにもない」  挿れてもいいか?  耳元で、低い甘い声が誘ってくる。  まるで、悪魔のささやきだ。  ふるっ、と震え、幸樹は身体をずらした。  彼の蕾が、玄馬の先端をとらえた。 「幸樹……ッ」  歓喜に満ちた声を上げ、玄馬はゆっくりと幸樹の中に挿入っていった。  まるで飲み込まれるかのように収まってゆく、ペニス。  内壁が蠕動し、さらに奥へと玄馬をいざなってゆく。 「っく。中の味、すごいよ。幸樹」 「玄馬さん……、玄馬さん!」  後ろから貫かれ、幸樹は倒錯に似ためまいを覚えた。

ともだちにシェアしよう!