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第八章・8

 彼は、極道の私を受け入れてくれるだろうか。  バスルームで、彫り物のされた体を見ても、取り乱したりはしないだろうか。  これまで、体を重ねても、素肌はさらしたことのない玄馬だ。  幸樹を、怖がらせたくない。  その一心だった。  だが、今は。 (幸樹に、認めてもらいたい。私の全てを)  それが叶わなかったら。 (泉田組の翔くんとの一件、考えてみよう)  自然に振舞ってはいるが、玄馬の心臓は速く鳴っていた。  頼む、と祈る気持ちだった。  どうか、幸樹。  今まで通り、私を……。  シャツのボタンを全て外し、ついに玄馬は幸樹の前にその肌をさらした。 「これが、本当に本当の私だよ。……怖いか?」  全身に施された刺青に、幸樹は目を見張っていた。

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