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第十二章・8

「あぁ、あ! 黒岩ぁ! もっと、もっとぉお!」 「欲深な子だ。どうだ? 気持ちが悦いか?」 「いいッ! あ、あぁ。もう、もうダメぇえ!」 「まだだ。まだイかせない」  黒岩は、翔の根元を抑えて射精を封じた。  首を反らし、髪を散らし、翔は見悶えた。 「ヤだ。イかせて! お願いぃ……!」 「私がもう少し、楽しんでから」  その意地悪な言葉に、翔の体内はきつく締まった。  内壁が逆立ち、うねうねと蠕動する。 「いやらしい、身体だッ!」 「うぅ、う。お願い、黒岩ぁ」  しっかりと握った翔の表面に、血管が浮いてくる気配がする。  それを手のひらで感じながら、黒岩は黙々と腰を穿った。  翔の体内が、まるで掴むかのように黒崎のペニスを締め付けてくる。  締め付け、緩め、また締め付ける。  その味が、黒岩は好きだった。  存分に、楽しんだ。

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