140 / 195

第十五章・8

「ふぅ、はぁ、うぅ……。んッ、あ。ふぅ、あ……」 「幸樹の中は、あったかいな」  まだ繋がったまま、二人は互いの熱を感じ合った。  温かな、幸樹。  熱い、玄馬さん。  震え、時折ひきつる幸樹の身体を、玄馬は優しく撫でさすった。 「大丈夫か?」 「はい……」  存分に余韻を味わわせてから、玄馬は幸樹から去った。  抜くと、収まり切れなかった精が流れ出る。 (そんなに溜まってたか? 私は)  自分で自分に呆れたが、これで幸樹成分は充填できた。  玄馬はそれを嬉しく思いながら、ウェットティッシュで小さな恋人の体を拭いてあげた。

ともだちにシェアしよう!