163 / 195

第十八章・3

「こんにちは、幸樹くん。君が私の弟と聞いて、驚いたよ」 「翔さん」  母親の違う兄弟である。  翔には煙たがられるかもしれない、と思っていた幸樹は、好意的な彼のしぐさにほっとした。  その手を取り、握手をした。 「父に、会ってくれるかい?」 「はい」  家屋に通され、長い廊下を歩く。  ところどころに黒服のボディガードが立っている姿を見て、幸樹は思った。 (やっぱり、組長さんのお屋敷ともなると、雰囲気が違うな)  玄馬のマンションも組長の家には違いないのだろうが、こんな人たちはいなかった。  映画のワンシーンのような体験をした後、やがて応接室に招き入れられた。  そこは、意外なことに洋間だった。

ともだちにシェアしよう!