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第13話
「律先輩のもぐるぐるしたいなぁ。だって、律先輩ってあまり性欲がないって言ってたし、無駄撃ちしないようにコントロールした方がいいと思うんですよ…そう思いません?志貴先輩。」
律には答えさせずに、年長者で律と長年肉体関係を持つ志貴に尋ねる宗也に、本当にいやなヤツと律は思うが、自分では絶対にして欲しいとは言えない律を志貴を使って自分の思い通りにしようとする宗也にちえっとも思う。
「律のも?宗也がしたいなら…律、してもらいな。」
結局は志貴さんはもう宗也の言いなりだもんな…
それでも宗也の手に握られたネクタイが自分のを縛り上げるのを嫌がる事なくされている自分も、もう宗也に堕ちているんだろうな…
「くぅっ!」
急にキツく絞られて声が出る。
「何を考えているんですか?そんな余裕がまだあるなんて、僕ももっと本気出さなきゃダメみたいですね。」
「違うっ!やめっ!…く…るし…い!」
先ほどよりもキツく巻かれたネクタイを、力一杯縛り上げられ、律が悲鳴を上げて仰反る。
それを背中から抱きしめ受け止めていた宗也が志貴を手招いた。
「律先輩も準備できたんで、はい!志貴先輩…来て下さい。」
優しかった声が一転、有無を言わさぬ声に志貴の体がぞくんと震える。
「…っ!」
ベッドに手をついて立ち上がろうとするが、まだ力の入らない身体は言う事を聞かず、滑るように床に倒れ込んだ。
「志貴先輩、来て下さい。」
ベッドの上から見下げるような視線で自分を見つめる宗也に志貴が、無理と哀願する。
「宗也ぁ、力が…」
「だったら這って来ればいいんじゃないんですか?」
冷たく言い放つ宗也に、律が流石にそれはと言われた志貴を見ると、志貴は何の躊躇いもなく既に床を這おうとしている。
「し…きさん…嘘でしょう?」
「あぁ…そう…やぁ…こすれて…くはぁ!」
腰を床に擦り付け喘ぎ声を上げて這い寄りながら、宗也を潤んだ目で見上げる志貴に宗也が手を差し伸べた。
「ほら、もう少し…そう、頑張って。でも、まだイっちゃダメですよ。」
志貴の手がようやく宗也の手に縋りついてベッドに這い上がると、掴んだままの宗也の手を口に入れた。
「ご褒美が欲しいんですか?」
されるがままで志貴に宗也が問いかける。
コクコクと指を咥えたままで志貴が頷いた。
「だったら…」
宗也が志貴の耳に何かを囁くが、律には聞こえない。
「これが出来たら、ご褒美に僕のをあげますよ?」
宗也が志貴にそう言うと、志貴がまるで子供のように嬉しそうな顔をした。
「宗也が褒めてくれるなら…やってみる。」
そう言うと志貴は律と宗也の前に座って、二人に見えるように膝を立たせた足を大きく開く。
先程、2本も咥え込んでいた志貴の腫れ上がった蕾は今も開花寸前のように開き、これからすることへの期待からなのだろうか、ぱくぱくと誘うように口を開けていた。
「宗也も律も見ていて…あ…はぁああ!」
二人の目の前で志貴がその開いた口に自分の指をゆっくりと埋めていく。
「志貴先輩、前が寂しそうですよ?」
宗也の言葉に志貴の手が自分の縛られた性器を擦り出す。
「とったらダメですからね?」
「分か…ってる…んんぁああっ!」
宗也の足がすっと伸びて志貴の手に当てると、そのままぐぅっと押し込むように力を入れる。
志貴の手が一気に手首まで入り、悲鳴が上がった。
「ぐぅうぁあああああああああっ!」
「そのまま中で手を開いたり閉じたり…泣いてもダメですよ。ご褒美が欲しいんでしょ?」
「痛いー!宗也ぁ…助け…ったいぃいい!」
そう泣き喚きつつも志貴の手が宗也の言う通りに動く。
「志貴先輩、上手!あれぇ?段々と声も気持ち良さそうになってるんじゃないですか?」
「宗也…ぁああああ!手ぇ、止まんない!手ぇ…止め…ってぇえええ!」
腰を上げ、うつ伏せで腰を震わす志貴を律が見ていられなくて、顔を横に背ける。
それを宗也が顎を掴んで戻すと、耳元で囁いた。
「律先輩、可哀想な志貴先輩の中にそろそろ挿れてあげましょうか?」
「宗也、俺はもう嫌だ!俺は…俺は…」
律がこの地獄を終わらせて欲しいと、叶わないと分かっていながらも願う。
そしてやはりその願いは叶わず、宗也は律に微笑んで静かに頭を振った。
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