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第7話

「錦君でも、そんな風に焦るんだね」 「嬉しくて、泣く人は初めて見たから驚いた」 嬉しくて泣くのは、自分も初めてだ。 涙は常に苦しみとあったから。 「凄く心配したんだ。それにもう会えないかと思ってたから、だから」 「……心配してくれてたのか」 「うん。生きた心地がしなかったよ」 眼を反らした錦に、怒ったかと不安になったが「何かあったのかと心配した」と安堵の表情を浮かべるからまた泣きたくなった。

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