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家に着いてスーツを脱ぐのを努に止められた。 「後ろ向いて」 努の方に背を向けると、ネクタイで目を覆われた。 「ずっと脱がしたかった」 耳元で声がすると一枚一枚剥がされた。 シャツのボタンを全部開けないまま、隙間から大きな手が素肌に触れた。熱を持った手が滑り出すと思わず声が出た。目隠しのせいか、いつもより感覚が鋭くなっている。 ベルトを外す音がして、一気に下着姿になった。 「拓海、濡れてる」 そう言うと下着の上から濡れてるところを撫でた。 「あっ···」 下着と擦れてさらに蜜が染みを作った。 手が上半身に移動すると、硬くなった粒を押したりつまんだりし出した。押される度に体がビクンと反応してしまう。 「拓海、気持ちいい?」 静かに頷くとお尻に熱くて硬いものが当たった。 「俺も気持ちよくなりたい」 そう言って努は僕の顔をそれに導いた。 手で場所を確認して、目一杯、塊を咥えた。 中で擦れる度に先端から蜜がこぼれてくる。 舌で絡め取ってさらに奥まで咥えた。 「やばい···」 努の呼吸が乱れて、ダムが決壊したみたいに濃厚な蜜が溢れ出した。 放心状態でいると、努があごの下に手を置いた。 「いいよ、出して」 口に溜まったものを手に出した。 目隠しが外され、今度は努が僕のを咥えた。 「努···」 上下する頭に手を置いて、自然と腰が動いた。 お互いのリズムが重なって、生温い口の中に熱を吐き出した。 それを口から出すと今度はお尻に手が伸びた。 熱を吐き出したばかりなのにまた硬くなっている。 「何するの···?」 「拓海と繋がりたい」 そう言うと指が中に入ってきた。 初めての感覚に頭がうまくついていかない。 「痛かったら言って」 指が増やされると刺激がさらに強くなった。 「だ、大丈夫···」 抜き差しされる指がもどかしくて、努を見つめた。 指が抜かれて硬いものが当てられる。 「力抜いて」 息を吐いたのと同時に努が入ってきた。 圧迫感はあったが痛みは不思議となかった。 「動くよ」 指とは全然違う感触に頭がおかしくなりそうで、努にしがみつくとうっすら汗が滲んでいた。 「痛い?」 努の声に首を横に振る。 「よかった」 そう言うとさらに奥へと入ってきた。 もうだめだ、と思ったとき2人とも熱がこぼれた。 ネクタイを努の首に引っ掛けてぐっと顔を寄せた。 「···変態」 「お互い様だろ」 そう言ってキスをした。

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