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色鮮やかな花火が打ち上がり、夜空に大きな花を咲かせて消えていった。光に照らされた拓海の横顔は今までで一番綺麗だった。 最後の花火が消えるまで、お互い黙っていた。 帰る人波を横目に見ながら、ポケットから小さな箱を取り出した。 「拓海、こっち向いて」 拓海と向かい合った。 「俺、思い出したんだ。1年のときに拓海が体育館にスマホ忘れて取りに来たこと」 「え?」 「学部も名前も知らなかったけど、ちょっとでも 仲良くなりたいなと思ってあんなこと言ったんだ。 多分、その時から拓海のことが気になってた」 拓海を真っ直ぐ見つめた。 「僕も初めて会った時から努のこと気になってた」 「え?」 「相思相愛だったんだね、僕たち」 そう言って拓海が微笑んだ。 嬉しくて愛しくてぎゅっと抱き締めた。 「努、暑いよー」 「あ、ごめん」 離れようとすると拓海の手が背中に回った。 「もうちょっとだけ」 「うん」 いつもより体が熱いのは暑さのせいにした。 「拓海、左手出して」 箱から指輪を出して薬指にはめた。 「俺の隣でずっと笑っていてください」 「僕の隣でずっと幸せでいてください」 拓海は涙を堪えながらそう言った。 「帰ろっか」 「うん」 帰り道はずっと手を繋いでいた。 拓海の家に着くと、純から電話がかかってきた。 拓海に聞こえるようにスピーカーに切り替えた。 「純、どうした?」 「明日実さんと海でBBQするんだけど、せっかくなら努たちもどうかなと思って」 拓海を見ると頷いていた。 「拓海が行くってさ」 「それじゃ11時くらいに家来てくれる?実さんの車で行くつもりだから」 「了解」 「努、よかったね」 「うん、ありがとう」 電話を切ると、拓海が浴衣を脱ごうとしていた。 「ちょっと待って」 不思議そうな顔で手を止めた。 「俺が脱がせたい」 耳元で囁くと、首が赤く染まった。 帯を外して、はだけた肌にそっと触れた。 ゆっくりと、そして優しく指を滑らせた。 「努も脱いで···」 乱れた呼吸で、拓海が俺の帯を外した。 「拓海、エロすぎ」 拓海をお姫様抱っこしてベッドに移動した。 汗だくになりながら、何度も拓海と繋がった。 2人の指輪に月明かりが反射して光った。

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