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第17話
「あ、あ、おう、じ、さま……あんっ、も、もうダメですっ! 無理ぃ!」
「おまえは本当に胸が弱いな。開発しがいがある」
例の洞窟のような部屋、『個室』とも呼ばれるあの部屋で、セイジュは今目隠しをされ、全裸でベッドに縛り付けられていた。無論、手首足首に怪我をする手錠などではなく、クロイゼンの魔法のリングでだ。
「も、もう、やめてぇ……」
「なぜ嘘をつく? おまえは欲しがっているじゃないか」
セイジュは羞恥心でいっぱいだった。
もちろんそれは、クロイゼンが魔法でセイジュの心を読んでいるからである。
——欲しい、欲しい、もっと触って欲しい、もっと、もっともっと強く、あ、あ、そこ……もっと吸って、もっと……
「ああっ! ダメ! 王子、さ、ま、また俺、イ、イキそ——」
「大したものだ。キスと首筋と胸だけでイケるとは、人間のヴァージンはたいそうな淫乱だな」
「ちがっ、あ、出る、出ちゃう——!」
「では」
そう言うとクロイゼンはまた手を離した。
「あ、ぃや、またそれ……」
セイジュは顔を真っ赤にして、頭をぶんぶんと振った。
「あ、ああ、ねぇ、王子、様ぁ」
セイジュの性器は刺激を求めてひくひくと動いている。
「おまえのその顔が好きだ、俺にも楽しみのひとつくらいあってもいいだろう」
「あっ、ダメ、あ、あ、何コレ、あ、嫌だ、どうしよう!」
セイジュは両手首と両足首を固定されているだけで、胴体を動かすことはできる。
「ほぅ」
クロイゼンが興味深げに身を乗り出したのは、セイジュが射精欲求のために腰を動かしだしたからだ。
「あー、や、ヤダ! お願い、止まらない、王子ぃ……!」
「そのまま出せ。俺は触れない」
「えっ」
「ジョークだ。ただし、これだけにしておく」
クロイゼンはセイジュの股に顔を寄せ、性器に唇を触れるだけの接触で、根元から先まですっと吸い上げた。
「あぁああ!」
もはや幾度目か分からないくらい、セイジュは大きな嬌声を上げた。
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