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第32話

「俺はおまえを調教するが、傷つけたり、おまえが苦しがったり嫌がったりすることはしない。なぜならこれが愛の営みだからだ。ああ、だが寸止めはやめん。あれはおまえが可愛すぎる。それから、男同士の交わりの場合、片方が他方のここに、己の性器を挿入する、というのが本来の交尾だ。理解したか? 指を動かすぞ」 「あああ、あ、あっ! ク、クロイゼン! 指、あったかいぃ……」 「気分はどうだ?」 「あ、あ、指って、なんか、クロイゼンだ、ね……」  よく分からないセイジュの言葉に、クロイゼンは首を傾げた。 「さっきのも凄かったけど……、今は、あ、あ、あ、ク、クロイゼンが、ちゃんと、あ、はぁ、クロイゼンが俺の中に……いて、くれる……」 「それは、良い意味か?」  クロイゼンは魔法のローションをセイジュの秘部と自らの指に垂らし、二本目の指を準備した。 「も、もちろん……。変なおもちゃより、ク、クロイゼン自身を、俺が、感じられる……なんかそれ、嬉しいかもぉ……」 「セイジュ……!」 「うわぁ! ふ、増えた! クロイゼン! 何したの?!」 「セイジュ、俺だけを感じろ、俺だけでイけ、俺以外のクリーチャーに触らせるな。俺も今後おまえ以外には触れぬ」 「あ、はぁ、はぁ、なんか、よく、分かんないけど、分かった……ああっ! そこ! 奥が!! もっと、お願いもっとぉ!!」  どんどん才能を開花させるセイジュが大声で叫ぶ中、クロイゼンはほんの少しだけ、眼に涙をためていた。

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