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第59話:交わるために
「ねぇ、そっちのベッドって使っていいの?」
「もちろんだ」
そう言うとクロイゼンはセイジュを抱いてベッドに寝かせた。随分とふかふかした素材で、生地の毛は随分と長かった。そしてセイジュはこれに既視感を覚えた。
「あれ? クロイゼン、このベッドってもしかして……」
「ああ、フラフィだ。俺の宝物箱の上でおまえを抱くなんてロマンティックだろう?」
クロイゼンは全裸になり、ベッドに寝転ぶセイジュに接近した。
「悪いが手加減はせんぞ。今夜の俺は本当に本当におまえが可愛くて仕方がない」
接吻から始まった行為は、随分と念入りに、執拗に行われた。
「あ、あ、クロイゼン! そこ、そこ好き、もっと!」
「知っている」
クロイゼンはセイジュの胸の先に刺激を与えていたが、あえて突起には触れていなかった。これがセイジュには辛くてたまらないのだ。
「あ、あん……あああ、クロイゼン、無理、お願い、もう、お願い!!」
「そうだな、何かしら哀願か懇願でもさせてみるか」
「え?!」
「ねだってみろ」
「え……、あのクロイゼン、あの、あ、触って、ちゃんと触って!」
「どこを、どんな風に?」
言っている間もクロイゼンはセイジュの胸をさすり続けている。
「ぅあ、あん、胸の先、先を、強く、ヤダこれ……!」
「こうか?」
クロイゼンがセイジュの胸の突起を同時に摘まんでひねり上げると、セイジュは大声を上げた。
「はぁはぁ、そう、そこ、ダメ、無理、俺そこ、ダメなの、気持ちいいいい、クロイゼン、そこもっと、そこ好き——!!」
次の瞬間、クロイゼンが問題の箇所を舐めたのでセイジュの身体に電流が流れるような快感が走った。
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